2024/04/30

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第7回「江・陳会談」では「原発安全協力協議」締結へ

2011/10/19
19日午前に中国大陸に向けて出発した、海峡交流基金会の江丙坤董事長(右)。行政院大陸委員会の頼幸媛主任委員(左)が空港に見送った。(中央社)

台湾の対中国大陸窓口機関・海峡交流基金会の江丙坤董事長(理事長)と、中国大陸側・海峡両岸関係協会の陳雲林会長との7度目の会談(「江・陳会談」)は19日から21日まで、中国大陸の天津市で行われる。海峡交流基金会の代表団は19日午前に出発、正午には天津入りし、午後には両会ナンバー2同士による事前折衝で会談のスケジュールと内容を最終確認する。江丙坤董事長と陳雲林氏との会談は20日午前に行われ、午後には「協議」(協定に相当)に調印する。その後、両会は各自記者会見を開き、海峡交流基金会の一行は、中共国務院台湾事務弁公室の王毅主任と会見する。

今回の会談では、海峡交流基金会と海峡両岸関係協会が「海峡両岸原子力発電安全協力協議(協定)」を締結する。内容は、「両岸の原発運転での安全性向上」、「原発の安全性に関する情報透明化の促進」、「事故発生時の緊急通報メカニズムの構築」で、締結後は中華民国の行政院原子力エネルギー委員会と中共国務院環境保護部、原発事故対応弁公室などに工作チームを設け、定期的な交流シンポジウムを実施する。また、人員の相互訪問を行い、両岸の所轄機関による正式な連絡のパイプを築く。

期待されていた「両岸投資保障協議(投資保護協定)」は、海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)の後続協議の一項目であり、双方は主な内容で基本的に合意している。しかし、「投資保障協議」の関わる面は広く、専門性が高い他、双方の法規や手続き、体制に差異があることから、各自さらに内部調整をして意志を疎通する必要がある。このため、両会はこれについて引き続き話し合い、次回の会談で締結することで合意した。

また、今回の会談では、「産業協力」についても意見を交換する。台湾では「新興6大産業」、中国大陸では「7大戦略性新興産業」を定めており、両岸がこれらの産業において、分業協力し、投資の重複を回避し、革新的な「ブルーオーシャン戦略」(価格引下げだけの悪性競争ではなく、新興市場の開拓を核とする戦略)思考で産業モデルを創り出していけるなら、両岸の産業全体のレベルアップと国際競争力の向上に大きく寄与することになる。このため、両会は今回、「産業協力」について十分な意見交換を行い、コンセンサスに達した場合は対外的に発表する。

両会はまた、「過去締結した“協議”の執行状況」、「今後の議題」、「両会の会務交流」について意見交換する。

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