2024/05/03

Taiwan Today

政治

世界最高性能の「アルマ望遠鏡」、台湾の研究計画を採用

2011/10/26
チリの観測所で国旗をバックにする中研院天文・天文物理研究所の賀曽樸所長(左)。(中研院提供、中央社)

世界最大、最高性能の電波望遠鏡「アルマ望遠鏡」が先ごろ、初期観測を開始した。まもなく本格的な研究観測を開始するべく、申請を受け付けた各国からの科学観測計画のうち、台湾の研究チームによる8計画が採用された。

アルマ望遠鏡の正式名称は「アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計」、日米欧などの国際プロジェクトにより、チリ・アタカマ砂漠で建設中で、17カ国が出資と建設に関わっている。科学観測計画は世界から約900チームが応募、承認されたのは112計画だった。採用された台湾チームの計画は全体の7%を占め、採用率は相当高いと中央研究院(中研院)は説明した。

アルマは2013年の竣工時には66台のパラボラアンテナを組み合わせて観測・研究を行う予定で、現在22台の設置が完了している。中研院によると、その感度は現在の天体望遠鏡の性能を超え、ハッブル宇宙望遠鏡の10倍に達し、台湾最南端の墾丁から台北101ビル頂上の1台湾元硬貨が観測できるほどの解像度を備えるという。

台湾の研究チームはまた、アンテナの受信機のフロント・エンド部のシステムの検査を担当、核心技術に貢献している。中研院によると、中研院と国防部軍備局中山科学研究院、磁震科技開発、啓昌工業が研究開発、製造した「フロント・エンド・サービス・ビークル(FESV)」2台が、海抜5,000メートルの高地という過酷な環境でアルマ望遠鏡の機器のメンテナンスを行う。

ランキング

新着