2024/04/30

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政治

原子力エネルギー委員会:核廃棄物の貯蔵は安全

2012/02/09
台湾では三つの原発が稼動している。写真は第一原子力発電所。第四原発も建設中。(中央社ニュースサイトより)

行政院原子力エネルギー委員会は8日、フランスのメディアが先ごろ、「台湾の核廃棄物は危機を生む可能性がある」と報じたことにプレスリリースで反論。同委員会はプレスリリースの中で、現在、台湾の各原子力発電所における使用済み核燃料の貯蔵はすべて厳格な管理の下で行われており、国際原子力機関(IAEA)の規定通りで、貯蔵に関する安全に問題はないとしている。

同委員会では、第一原子力発電所、第二原子力発電所における使用済み核燃料の冷却プールの貯蔵容量拡充では、いずれも同委員会の招いた原子力の安全に関する専門家が詳細に審査し、安全確認がなされた上で拡充申請に同意していると説明。第一、第二原子力発電所の貯蔵容量拡充後、すべての原子炉の使用済み核燃料冷却プールは余裕のある状態で、貯蔵容量オーバー、もしくは安全が保たれないという状況にはない。第一原子力発電所の使用済み核燃料冷却プールは2015年に余裕がなくなるため、台湾電力では乾式貯蔵施設の新設を積極的に進めており、2013年には完成、使用を開始し、同発電所の安全な運転を確保するとしている。

離島の蘭嶼地区では原子力エネルギー委員会に属する放射線測定センターが1977年7月より、蘭嶼貯蔵場周辺での自然放射線に関する調査を行っている。1982年5月に貯蔵が始まってからは、サンプル採取と分析作業を強化、各項目の測定結果は全て定期的に公表し、情報の公開と透明化を実現している。放射線測定センターの測定項目には、放射線量率、植物や飲用水、地下水や海水、タロイモ、海草、海の魚、海岸の砂など環境サンプルの定期的な採取とそれらに対する放射性分析があり、これまでの分析結果によれば、蘭嶼地区の放射線量率は平均0.026から0.067マイクロシーベルト毎時で、いずれも自然環境の変動による範囲内。各項目の環境サンプル検査の結果、蘭嶼地区の人々が受ける最大放射線量は、年間0.25ミリシーベルトの法的上限に遠く及ばず、放射線の影響を受ける恐れは無い。

これらの数値と観測報告はいずれも行政院原子力エネルギー委員会のウェブサイトで公開されている。

台湾各地のリアルタイムの放射線量率 
(中国語) http://203.69.102.242/gammadetect.php

(英語) http://203.69.102.242/taiwan_out.php?c2e=e

 

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