行政院の江宜樺院長(首相)は19日、民間企業を視察した際、台湾の競争力の鍵となるのは「時間」であるとの見方を示した。江院長は、中国大陸と交わした台湾海峡両岸サービス貿易協議(協定)について、立法院(国会)での承認が遅々として進まなければ、強みを備えた台湾の産業にとって商機ばかりか、競争力も失うことになるとの危機感を示すと同時に、マイナスの影響を過度に憂慮することなく、これがもたらすプラスの効果を見落とさないで欲しいとの期待を述べた。
両岸サービス貿易協議が大企業にのみ恩恵があるとの見方があることについて江院長は、中小企業こそが同協議で最大の恩恵を受けると指摘した。
江院長はさらに、政府が国にとってマイナスばかりでプラスが見込めない協議を締結することは考えられないと説明。同協議の最大の意義は、高い競争力を備えたサービス業の中国大陸市場進出を後押しすることだと述べ、マイナス面だけに目を向けず、長い目でみたプラスの効果を見落とさないで欲しいと呼びかけた。