2024/05/04

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台湾初、台北市が残飯などでのバイオ発電施設を計画

2015/04/24
台湾では残飯をリサイクル。豚のえさや肥料にしているが、将来はバイオガス発電での利用が期待される。写真は残飯回収車。(行政院環境保護署サイトより)

調理くずや残飯の効果的な処理に向けて、台北市環境保護局は、より低炭素、グリーンエネルギーの方式でこれに取り組む方針。同局はすでに1日の処理量200トンの残飯バイオガス発電施設を計画、同施設完成後の年間発電量は1000万キロワットアワーで、6000世帯近い家庭の電力をまかなえると見込んでいる。また、同施設によって減らせる温室効果ガスは年間5320トン。これを台北市にある大安森林公園が1年に吸収する二酸化炭素(CO2)に換算すると同公園14個分に達し、ゴミのエネルギーへの転換とCO2排出量削減を同時に実現することになる。

台北市環境保護局は、調理くずや残飯を利用したバイオガス発電は世界的に成熟した技術だと指摘、廃棄物処理と資源化利用の機能を兼ね備えており、温室効果ガスの排出を減らせるとしている。また、メタンの発酵工程は密閉した環境で進められるので、市民が最も関心を寄せる悪臭の心配も無いと強調した。

現在、同局が回収する調理くずや残飯は1日に約180トン。年間では7万3000トンを処理しており、バイオガス発電にとっての安定した原料となるばかりでなく、スケールメリットを生む能力もあることになる。

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