2024/05/02

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台日医師の連携で困難な心臓外科手術成功

2015/09/23
6時間にも及んだ困難な手術を成功させた衛生福利部豊原医院の曹承栄医師(左から5番目)と日本の心臓カテーテル手術専門家の緒方信彦医師(左から4番目)。(豊原医院提供、中央社)

脳梗塞を患ったことのある60歳代の台湾男性、廖さんは、数か月前に心臓血管の閉塞による胸の圧迫感をおぼえ、衛生福利部(日本の厚生労働省に類似)豊原医院(台湾中部・台中市)で、心筋梗塞の手術を受けることになった。そのときになって、廖さんの血管が特異的なヘアピンカーブ状であることがわかり、手術を続行することができなくなった。そこで同医院は、日本の心臓カテーテル手術専門家の緒方信彦医師に手術を要請、台湾・日本の医師の連携で、見事、手術を成功させた。緒方医師は、東日本大震災への台湾からの多くの援助に対し、感謝の意を表すためにも、恩返しをしたかったので、台湾に来ることを決めたと説明した。

8月に緒方医師が技術交流のため台湾を訪れることを知っていた同医院心臓内科主任、曹承栄医師は、すぐに心臓学会を通して緒方医師に連絡を取り、今回の手術要請の承認を得た。曹医師は緒方医師とともに、6時間にわたる心筋梗塞の手術を成功させた。患者の廖さんは手術後、集中治療室で2日間の経過観察を経て、無事退院した。

緒方医師は日本で困難な心臓カテーテル手術を行っており、その数は年間約50~60例にわたる。緒方医師によると、今回の6時間に及んだ手術は自身が経験した中で2番目に長いもので、最長記録は7時間とのこと。緒方医師はまた、台湾に来て台湾の手術を支援する機会に恵まれ、とてもうれしいと語った。

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