2024/05/03

Taiwan Today

政治

大型活動の災害に関する台日シンポ、危機管理と協力を提唱

2015/10/01
今年6月、台湾北部・新北市で起きた粉塵爆発と見られる事故。500人近くがやけどで病院に運ばれた。(中央社)

国家発展委員会(日本の省レベルに相当)は「全災害管理(All Hazard Approach, ありとあらゆる災害に対応可能な体制、マニュアル)」の観念を広め、大勢の人が集まる大型イベントの安全性を高めるため、9月30日に台湾北部・新北市の新店区大坪林聯合開発ビル15階の国際会議ホールで、「大型イベントのリスク管理と緊急対応に関する台日交流シンポジウム」を開催した。日本と台湾の学者や専門家が基調講演を行い、中央政府と地方自治体の災害関連業務主務機関、もしくは担当部署の関係者約190人が参加した。

台湾では近年、年越しイベント、観光ランタンフェスティバル、コンサート、マラソン大会など、大勢の人が集まる大型イベントが頻繁に行われており、リスク管理と緊急対応の強化は政府の重要な施政課題となっている。中華民国(台湾)と日本で災害に対するリスク管理について研究する人たちはこれまでも交流を行なっている。今回のシンポジウムでは日本の早稲田大学の長谷見雄二教授、政策研究大学院大学の武田文男教授、及び東京消防庁の平本隆司課長を招請。「大型イベントでの安全とリスク管理」、「大量の患者への緊急対応と医療救護」、「大型イベントのリスクに対する災害防止策」の三つの議題で、日本の専門家と台湾の学者、関連主務機関の専門家が基調講演を行なった。

災害のリスク管理は単一の技術的な問題に止まらず、「全災害管理」と「分野を横断した協力」という新たな考え方が必要。こうした新しい考え方と実務経験の交流及び共有を通して、台湾の「全災害管理」の様々な戦略方針が強化され、台湾がずっと安全で、安心して暮らせる環境となることが期待される。

ランキング

新着