2024/05/07

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政治

ケニアで台湾住民が中国大陸に強制連行、陸委会が強く抗議

2016/04/12
ケニアで無罪判決を受けた台湾住民が中国大陸に強制連行された。外交部は12日にも記者会見を開いて抗議。(中央社)

中華民国(台湾)の対中国大陸政策を担う行政院(内閣)大陸委員会(陸委会)は11日夜、中国大陸側に対して厳重に抗議した。大陸委員会は、中国大陸側はケニアで台湾住民を中国大陸に強制連行して司法管轄権を侵害した他、台湾海峡両岸が過去8年の間に、互いの統治権を否定しないことを前提に「両岸司法共助協議(協定)」を結んだ事実を完全に無視したと指摘している。

台湾住民23人はケニアで、電信詐欺の疑いで逮捕されたが無罪判決を受けた。しかし、そのうち8人が中国大陸側によって強制的に中国大陸に「送還」されたことで台湾の世論に憤りの声が高まっている。大陸委員会は11日深夜にプレスリリースを発表、これら8人は現在、中国大陸・北京市海淀区の留置場に勾留されているが、いつ台湾が引き取れるかは通知されていないと説明した。

大陸委員会は、今回の件は台湾住民の基本的な権益を著しく侵害し、台湾の人々の感情を傷つけるものだとした上で、両岸関係への深刻な影響については中国大陸側がすべて責任を負うべきだと強調した。

大陸委員会は、中華民国(台湾)は主権国家で完全な司法管轄権を有しており、中華民国憲法に基づいて主張する両岸関係の位置づけは中国大陸側のいかなる行為によっても変わることはないと指摘、中国大陸側は中華民国が存在する事実を積極的に直視すべきだと訴えた。

大陸委員会によると、中国大陸側は「両岸司法共助協議」の規定に基づき、これら8人が現在、北京市海淀区の留置場に勾留されていることを通知してきており、大陸委員会はすでに関係機関と共に、中国大陸側がすみやかにこれら8人を台湾に引き渡すよう要求している。また、大陸委員会が事件を把握するため、中国大陸に人員を派遣することを認めるよう中国大陸側に要求を行なったということ。

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