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福徳坑太陽光発電所、「台北エネルギーの丘」が運転開始

2017/02/21
台湾で初めて、ゴミの埋め立て場を利用して建設された太陽光発電所の「台北エネルギーの丘」が運転を開始した。(中央社)
台北市環境保護局は17日、福徳坑環境保護再生パーク内の「台北能源之丘(台北エネルギーの丘)」が運転を開始したと発表した。台湾で初めて、ゴミの埋め立て場を利用して建設し、実際に発電を実現した太陽光発電所で、面積は約3ヘクタール。年間発電量は最高で200万キロワットアワー(kWh)に達すると推計される。
 
「台北エネルギーの丘」は台北市文山区の福徳坑環境保護再生パーク内に位置し、ゴミの埋め立て地を利用して発電する台湾初の太陽光発電所で、環境教育、生態系環境保護の意義をまとめたグリーンエネルギー環境保護模範エリアとなっている。台北市の柯文哲市長は運転開始のあいさつの中で、「非核国家」は理想だがスローガンだけに終わってはならず、しっかり実現することが大切と強調、エネルギーが必要であるからには、いかにして安全かつクリーンな、グリーンエネルギーを得ていくかが努力の目標だと指摘した。
 
「台北エネルギーの丘」は昨年9月に着工、3カ月かけて昨年12月中旬に8,000枚近い太陽光パネルの設置を完了した。台北市では、グリーンエネルギーの推進では政府が手本になるべきと考え、公有地での太陽光発電を積極的に推し進めている。同時に補助金も提供し、民間が自ら太陽光発電設備を設置することも奨励。
 
台北市環境保護局の劉銘龍局長は、台北は土地が狭く人が集中しており、地価が極めて高いことから大面積に太陽光発電システムを設置することは難しいとした上で、福徳坑環境保護パークの前身はゴミの埋め立て場で面積が広く、一部の区域では十分な日照が得られると説明。また、同地ではバイオマス発電を長く行ってきたため、送電網が整備されており電力の系統連系に有利だという。
 
「台北エネルギーの丘」の計画面積は約3ヘクタール。発電設備の容量は約2メガワットピーク(MWp)。年間で最高200万キロワットアワー(kWh)が発電でき、同市内の大安森林公園(面積25ヘクタールあまり)が1年に吸収するCO2の三倍、約1,000トンのCO2排出量を減らせるものと見られている。
 
台北市環境保護局によれば、「台北エネルギーの丘」の運営開始後、運営企業は毎年、電気を売って得られた収入のうち10%を土地の使用料として台北市に支払う。台北市はこれにより、毎年100万台湾元(約365万日本円)の臨時収入が得られる見通し。
 
第2期「台北エネルギーの丘」では、同市南港区に位置する山猪窟ゴミ埋め立て場の「山水緑生態公園」における太陽光発電施設設置を計画しており、引き続き実現可能性を検討していく。初期の計画では容量約1メガワットピーク(MWp)の設備で、年平均100万キロワットアワー(kWh)の発電を目指す。
 
 

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