2024/05/03

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中国鋼鉄の電磁鋼板、EV大手テスラの主要部品に

2017/06/22
台湾の製鉄大手、中国鋼鉄(チャイナスチール)公司は21日、株主総会を開催した。同社は、厚さ0.25㎜の電磁鋼板を米EV大手テスラに供給していることを明らかにした。これほど薄く、硬度の高い電磁鋼板を生産できるのは世界でもわずか3社のみだという。写真は同社が今年、株主に配布した株主優待の台湾製折りたたみ傘。傘骨には中国鋼鉄が生産した線材が使用されている。ティファニーブルーと台湾ツキノワグマのデザインが人気を呼んでいる。(中央社)
台湾の製鉄大手、中国鋼鉄(チャイナスチール)公司は長年、その研究・開発能力を活かして、EV(電気自動車)に使われる駆動モータの鉄心用鋼材を供給してきた。このほど、米EV大手テスラに供給するため、厚さ0.25㎜の電磁鋼板を開発するのに成功した。中国鋼鉄公司は、紙のように薄く、硬度の高い電磁鋼板を生産できるのは世界でもわずか3社のみと豪語する。
 
中国鋼鉄公司は21日、株主総会を開催して過去1年間の業績について報告を行った。その中で中国鋼鉄は、同社が生産するハイエンドの電磁鋼板「25CS1250HF」が、米テスラから独占受注を獲得していることを認めた。この製品は、テスラの新型車「モデル3」の駆動モータの鉄芯の材料として用いられている。鉄芯は、厚さ0.25㎜と紙のように薄い電磁鋼板を重ねて溶接したもの。
 
同社が生産するこの電磁鋼板にはシリコンが3%含まれ、その薄さと硬さを作り出している。年間に多くて5、6万トン生産しており、世界では同社のほか、日本の新日鉄を含む3社のみが、このようなハイエンドの電磁鋼板を生産する能力を持つという。
 
テスラはこれまでも中国鋼鉄と頻繁にコンタクトを取っており、よりハイエンドの電磁鋼板を開発するよう中国鋼鉄に繰り返し求めていた。それは、超高速回転、軽薄短小、高性能の駆動モータの生産に必要な電磁鋼板で、それによって他社の電気自動車を超える性能を生み出せるというものだった。
 

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