2024/05/06

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穀倉のような富里駅が両岸・香港・マカオの建築大賞獲得

2017/06/23
建て替えられて昨年供用を開始した、台湾鉄道の富里駅(写真)が「香港建築師学会両岸四地建築設計大奨」のプロ部門「輸送及びインフラ建設」の項目で銀賞を獲得した。(中央社)
富里駅は在来線・台湾鉄道の台東線(花東線)のうち花蓮県最南端の駅。交通部台湾鉄路管理局(台湾鉄道)の「台東線の総合的なサービス効率向上計画」によって建て替えられ、2016年1月に供用を開始した。
 
「台湾常式建築師事務所(OASIStudio)」が設計監理した富里駅は先ごろ、建築コンクールの「2017年香港建築師学会両岸四地建築設計大奨」に参加したところ、プロフェッショナル部門の「輸送及びインフラ建設」の項目で銀賞を獲得した。「両岸四地」とは、台湾、中国大陸、香港、マカオを指す。金賞は該当作品無しだったため、富里駅はトップだったに等しい。
 
設計を担当した張正瑜さんは、富里は稲のふるさとなので穀倉をデザインのコンセプトとし、適切な形で建築物に盛り込んだと説明。また、現地の風景が大変美しいため、建物を目立たせることなく、全体的な環境に溶け込ませたとしている。黄金色の建物は田園と山並みに呼応し、天気や時間によって異なる表情を見せるという。
 
設計から施工、完成と供用開始までに5年かかった主な原因は、台湾鉄道の運行を保つという条件に合わせ、深夜に施工しなければならなかったこと。また、現場が地方で作業員の確保も難しかった。そして設計理念を堅持して施工を監理するのも大変だったという。張さんはこのため、今回初めて参加した建築コンクールで賞が得られたことは最高の励ましになると話した。
 
 

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