11月上旬にベトナム中部を直撃した台風23号（アジア名：ダムレイ、Damrey）は、現地に甚大な被害をもたらした。中華民国政府は善後処置に協力するため、ベトナム政府に義捐金10万米ドルを寄付した。
義捐金贈呈式は11日、ベトナム・ハノイ市で行われた。台北駐ベトナム経済文化代表処（ベトナムにおける中華民国大使館に相当）の石瑞琦代表（=大使）が、中華民国政府を代表して義捐金を贈呈した。ベトナム祖国戦線（Vietnamese Fatherland Front）中央委員会のブイ・ティ・タイン(Bui Thi Thanh)副議長が、ベトナム政府を代表してこれを受け取った。
石瑞琦代表は、「台湾は義捐金の寄付により、台風後の善後処置に協力することを決めた。ベトナム国民に台湾の人々の愛を伝えることで、台湾とベトナムの緊密な関係作りにつなげたい」と期待を寄せた。
ブイ・ティ・タイン副議長によると、11月初旬にベトナム中部を襲った台風23号は13の省と市に被害をもたらした。そのうち4つの省と市の被害は甚大で、合計100人を超える死者を出し、水害による被災者は数万人に上った。復興支援を呼びかけることは、ベトナム祖国戦線が平時より力を入れている重点業務の一つ。
ブイ・ティ・タイン副議長は、台湾から示された被災地住民への協力と配慮に感謝すると共に、ベトナムに進出する台湾企業組織が長期にわたり様々な慈善事業に取り組んでいることを高く評価。また、台湾とベトナムの関係が今後もより発展することを信じていると述べた。