2024/05/02

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台北市、中華圏で初のフェアトレードタウンに認定

2017/12/13
台北市は中華圏で初のフェアトレードタウンに認定され、12日午前、記者会見が開かれた。(台北市政府ニュースサイトより)
柯文哲台北市長は12日午前、台北市フェアトレードタウン認定の記者会見に出席した。国際フェアトレードタウン運営委員会(International Fair Trade Towns Steering Committee、IFTTSC)の渡辺龍也代表理事の立ち合いのもと、IFTTSC台湾支部の余宛如会長による認定書の授与が行われた。台北市は、中華圏において初めてフェアトレードタウンに認証された。
 
柯市長はあいさつで、「フェアトレードタウン運動は、2013年に国連のミレニアム目標にも組み込まれた。世界では2,000を超える都市がフェアトレードタウンに認定され、それらは主に欧米の先進国に集中している」と説明し、台北市が中華圏で初めてフェアトレードタウンとして認められた都市を強調した。
 
柯市長はまた、フェアトレードタウンの意義は、経済の発展過程における利益の追求ということだけでないとした。その上で、経済の発展を推進する中で、トレードがフェアなものかどうか、環境保護の概念に基づいたものかどうかという新たな価値観を広めていかなければならないとの見解を示した。
 
台北市によるフェアトレードタウン推進の努力が実り、台北市議会では6月にそれを支持する決議案が採択された。
 
柯台北市長は、台北市がフェアトレードタウンに認定されたことで、美食やデザインの都市という評判だけでなく、国際的なフェアトレードタウンとしても知られるよう期待を寄せている。柯市長はさらに、フェアトレードタウン認定はゴールではなく、スタートだとして、台北市は公平、正義、環境保護の理念などの価値を持った革新的な都市となり、経済分野において利益の追求だけでなく社会的責任をもって発展を推進するとの意気込みを述べた。
 
台北市が中華圏で初のフェアトレードタウン認定を受けたことで、台北市における観光や投資誘致で今後どのような点で特に注意が必要かとの記者の質問に対し柯市長は、「企業の社会的責任と同じで、都市の経済発展の過程において、その進歩や変化が正しいかとの価値判断が必要だ。例えば、商品を購入するときに、生産者に児童労働の問題がないか、虐待がないか、生態環境の破壊がないかなどについて注意する必要がある。すべての都市が、経済発展を推進する中、利益追求だけを目的にしないことを望んでいる。これこそフェアトレードタウンとしての台北市がクリアしなければならないハードルであり、台北市をさらに文化的、文明的な都市になるよう促すものでもある」と答えた。
 
余宛如会長によると、フェアトレードについては、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の17項目のうち、12項目目の責任ある生産と消費で触れられている。特にフェアトレードタウンは既にSDGsにおける重要なパートナシップを築いており、目標達成のための不可欠な存在となっている。

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