2024/04/29

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政治

花蓮地震恐れず、余震の中でサラリーマンが幹細胞を提供

2018/02/13
台湾東部・花蓮県で地震が起き、不安が広がっていたにもかかわらず、台湾南部の高雄市に住むサラリーマンが予定通り花蓮市にある病院を訪れて骨髄幹細胞を提供していた。地震が起きても医療は止められない。写真は花蓮懐徳人工透析診療所の看護師。同診療所は地震で大きな被害を受け、透析が出来なくなった。このためこの看護師は患者らと共に花蓮慈済病院に移動して自らの務めを果たした。夫は消防士で、救助活動のため地震発生以来帰宅できていなかったという。(花蓮慈済病院提供、中央社)
台湾東部・花蓮県で大規模な地震が起き、不安が広がっていたにもかかわらず、台湾南部の高雄市に住むサラリーマンが予定通り花蓮市にある花蓮慈済病院を訪れて骨髄幹細胞を提供していた。中国大陸の看護師はその幹細胞を中国大陸に持ち帰り、中国大陸の患者への移植も成功した。ドナーのサラリーマンは、レシピエント(移植を受けた側)が早く良くなるよう祈ると共に、常に前向きな気持ちでいてほしいと願った。
 
中国大陸で再生不良性貧血に罹ったある患者に、花蓮の骨髄バンクに登録された骨髄幹細胞が適合することが先月確認された。非血縁者の場合は10万分の1の確率だという。しかし、幹細胞採取が予定された2月7日の前日深夜、花蓮県ではマグニチュード6.0の地震が発生した。
 
花蓮慈済病院骨髄幹細胞センターの楊国梁主任はこのドナーが勇敢に幹細胞提供をやり遂げたことを称賛すると共にその無私無欲の行動に感謝、ドナーの人助けの心が、中国大陸の患者が健康を取り戻すための力になるよう希望した。慣例に則り、ドナーとレシピエントには当面、互いのことが知らされることはない。花蓮慈済病院もこのドナーの姓名は公表していない。
 
中国大陸・広東省の広州市第一人民病院の医療スタッフは、ドナーの幹細胞が届く数日前から患者に事前の処置を行っており、新たな幹細胞が予定通りに届かなかった場合は命が危険にさらされる可能性もあった。
 

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