2024/05/05

Taiwan Today

政治

蔡総統、「李敖氏が残した文字は台湾にとって永遠に重要な資産」

2018/03/19
作家で政治評論家の李敖氏(写真)が18日、83歳で逝去した。この消息を受けて蔡英文総統は、「李敖氏が残した数百万もの文字は、台湾社会にとって永遠に重要な資産となるだろう」とフェイスブックに書き込んだ。(中央社)
台北栄民総医院(=病院)は18日、作家で政治評論家の李敖氏が逝去したと発表した。遺族によると死亡時刻は同日午前10時59分。83歳だった。この消息を受けて蔡英文総統は同日夜、自身のフェイスブックページに以下の文章を投稿した。
 
「李敖氏は体制に対して果敢に立ち向かい、権威と戦った作家だった。権力者に対するストレートで鋭い文筆、特異な言動に、同年代の若者は尊敬のまなざしを向けた。権威主義的な圧力と、声を上げることが許されない静寂の時代において、李敖氏のような人がいたからこそ、台湾の社会は沈黙を破ることができた。
 
彼(李敖氏)の逝去は、一つの時代の終わりを意味する。当時、李敖氏が立ち向かった権威体制は、すでに歴史のものとなった。李敖氏が書き続けた自由への渇望は、すでに台湾の生活の一部になっている。李敖氏が強権と戦うために心血を注いで残した数百万もの文字は、台湾社会にとって永遠に重要な資産となるだろう。李先生、どうぞ安らかにお眠りください。」
 
文化部(日本の文部科学省に類似)も同日夜にニュースリリースを発表し、李敖氏について「極めて多くの作品を残した作家及び政治評論家であり、権威体制に立ち向かった文化人だった」と伝えた。また、台湾の自由主義精神の目覚めに重要な役割を果たした人物であり、文化部では総統府に対し、褒揚令の授与について打診する方針であることを明らかにした。
 
李敖氏は1935年生まれ。作家、元立法委員(=国会議員)、政治評論家、テレビ番組司会者、学者などの肩書を持つ。具体的には、雑誌『文星』の編集長、『求是報』の発行人、李敖出版社の発行人、討論番組『李敖大哥大』の司会、私立東呉大学(台湾北部・台北市)歴史系(=学科)の教授、立法委員などを歴任している。著書は120冊を超える。
 

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