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9時間連続で出現の虹がギネス認定=中国文化大学

2018/03/19
文化大学が観測してギネス記録に認定された虹。出現時間が9時間と世界で最長記録となった。(中央社)
中国文化大学(台湾北部・台北市)では昨年11月30日、午前6時57分に出現した虹を観測した。その後その虹は、お昼を過ぎて北側の山間に移動し下降したものの、再び東北方向の空に出現し、午後3時55分まではっきりとその姿が観測できたという。
 
過去の虹の最長出現記録は、1994年にイギリス・シェフィールドで観測された6時間だった。文化大学で観測された虹は約9時間とそれを上回り、17日に正式にギネス記録として認定された。
 
中国文化大学の大気科学学科の曾鴻陽主任は、天気と地理的に恵まれたことや人々の協力によって今回の記録が生まれたと強調した。その上で、今回のような観測には絶好の気象条件が必要で、雲、湿気、太陽光がそろって初めて虹が出現すると説明した。
 
観測した昨年の11月末は、秋から冬に替わる時期で季節風が吹きつけていた。この季節風が中国文化大学のある陽明山の大屯山付近まで海面上の湿った空気を運んだ。風速、湿気の絶好な条件に加え、逆転層(気温の変化が通常と異なる現象が起こる層)が出現したことで、大量の水蒸気が中国文化大学の北東側の山頂に集まったと考えられる。同時に、大屯山の気流が沈降したことで、中国文化大学の南部は晴天に恵まれ、太陽光が雨粒を反射して、虹が発生した。
 
地理的な要素について曾主任は、「一般的に、お昼時に虹を観測するのは珍しい。なぜなら虹は地平線に近づくので平地では見えにくくなるからだ。しかし、中国文化大学は独立した山の上にあるので、虹が地平線に近づいたとき、谷間にある虹を大学から観測し続けることができた」と語った。
 
さらに人々の協力について曾主任は、教師や学生の努力だけでなく、近隣の市民たちからの情報提供があったからこそ、朝から午後まで虹が中断することなく続いていたことを証明する十分な資料をギネス認定機関へ提出することができたとした。曾主任はまた、財団法人気象応用推廣基金会と東瀚建設開発の協力にも謝意を表した。
 
中央気象局の葉天降局長は、「中国文化大学のある地域は、神秘的なものさえうかがえる。去年11月の日の出から日の入りまでの時間は約11時間で、太陽の位置が極端に低い時間を除いた9時間の日が出ていた時間ほぼすべてにおいて、虹が観測できた」と今回の稀有なケースを説明した。

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