2024/04/29

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台湾科技大学のインドネシア元留学生、「アジアの科学者100人」に

2018/03/21
国立台湾科技大学博士課程を卒業したインドネシア出身の元留学生、Felycia Edi Soetaredjoさんが、シンガポールに本社を置く雑誌『Asian Scientist』より2018年版「アジアの科学者100人(The Asian Scientist 100)」に選ばれた。(『Asian Scientist』公式サイトスクリーンショット、中央社)
国立台湾科技大学(台湾北部・台北市)の博士課程を卒業したインドネシア出身の元留学生、Felycia Edi Soetaredjoさんが、シンガポールに本社を置く雑誌『Asian Scientist』より2018年版「アジアの科学者100人(The Asian Scientist 100)」に選ばれた。
 
国立台湾科技大学が20日に発表したユースリリースによると、雑誌『Asian Scientis』は毎年、科学分野で優れた活躍をする科学者100人を選出している。今年選ばれた100人のうち、同大学の卒業生であるFelycia Edi Soetaredjoさんを含む22人が女性だった。なお、国立成功大学(台湾南部・台南市)の蘇慧貞学長もその一人。
 
Felycia Edi Soetaredjoさんは現在41歳。オーストラリアで修士号を取得後、2013年に台湾科技大学化学工学科で博士号を取得。卒業後はインドネシアに戻り、スラバヤにあるWidya Mandala Catholic Universityに就職した。現在は同大学工学部の副学部長となっている。雑誌『Asian Scientist』はFelycia Edi Soetaredjoさんについて、より経済的且つ効率的に汚水処理を改善する方法を生み出したとして、その卓越した研究の成果と実用性を評価した。
 
Felycia Edi Soetaredjoさんは長年、汚水中の反応と汚水に含まれる有害有機化合物除去について研究を重ね、フェントン反応による酸化分解と、超臨界状態での汚水処理に成功した。この方法により、汚水中の汚染物質の98%を除去することに成功。また、中和と吸着を通して、水中のpH値を調整し、水の再生利用を可能とした。現在、特許申請中である。
 
Felycia Edi Soetaredjoさんは過去に、2017年「OWSD-Elsevier Foundation Awards」を受賞している。この賞は、Organization for Women in Science for the Developing World(OWSD)と世界最大の電子ジャーナル「ScienceDirect(サイエンスダイレクト)」を運営するエルゼビア財団(The Elsevier Foundation)が、発展途上国の優れた女性科学者に与えるもの。
 
台湾科技大学の廖慶栄学長によると、台湾科技大学の修士課程、博士課程は、台湾で最も多く外国人留学生を受け入れており、もともと大学の教員でありながら、台湾に留学して博士号を取得し、帰国後に学部長や副学長などになるケースも少なくない。Felycia Edi Soetaredjoさんはインドネシア帰国後も、台湾科技大学と学術交流を行うなど連絡を取り続けており、Widya Mandala Catholic Universityと台湾科技大学の共同学位(ジョイントディグリー)制度の締結にも貢献した。
 

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