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台湾のヒアリ探知犬、日本で初お披露目

2018/03/28
6つの缶からヒアリの匂いが仕込まれた缶を探し出すというデモンストレーション中の台湾のヒアリ探知犬。その的中率は9割を超える。(中央社)
「ヒアリ」をにおいで探し出す台湾のヒアリ探知犬2匹が初めて日本を訪れ、その的中率が9割を超えることから話題を呼んでいる。
 
ヒアリ探知犬を派遣した台湾のヒアリ調査・駆除会社「モンスターズアグロテック」の責任者、林暉閔さんと専門作業員は26日、日本九州の鹿児島大学で開催されていた「日本応用動物昆虫学会」において、2頭の探知犬がヒアリの匂いが仕込まれた缶を探し出すデモンストレーションを行った。2頭の名前は、「卡比(カビ、Kabi)」と「菲菲(Feifei、フェイフェイ)」、いずれも4歳のビーグル犬。
 
日本応用動物昆虫学会は25日から27日まで行われ、ヒアリ探知犬の登場はNHKや朝日新聞など日本のメディアから取材を受け、高い関心を呼んだ。
 
今回のデモンストレーションは、ヒアリの匂いかそれ以外の匂いが仕込まれた6缶から、ヒアリ探知犬が匂いを嗅ぎわけてその反応をみるもの。もし探知犬が座ったら、それがヒアリの匂いがあるということを表す。
 
日本のメディアは、台湾のヒアリ探知犬が日本でどのようにヒアリ捜索を補助するかに関心を寄せている。このようなヒアリ探知犬は、日本の輸出入コンテナヤードにおける初期調査での導入が可能で、調査にかかる人材やコスト削減に一役買うことが期待される。モンスターズアグロテックでは、ヒアリ探知犬のレンタルや訓練代行などのサービス提供を検討しているという。
 
ヒアリは南米原産で、強い毒性を持つ。台湾では2003年に見つかり、それ以降探知犬によるヒアリの早期発見・防除に努めている。台湾桃園国際空港(台湾北部・桃園市)などでヒアリ探知犬は、防除に貢献し成果を挙げている。
 
日本では2017年5月に、輸入されたコンテナの内部から発見された。場所は、兵庫県や大阪府、神奈川県など12都府県で相次いで見つかった。毎年5月から6月にはヒアリの繁殖期を迎え、活動が盛んになる前に日本の地方自治体は台湾の成功モデルを基に、ヒアリの早期発見・防除を進めていきたい考えだ。
 
ヒアリ探知犬の訓練には1年ほど、費用は1頭につき約52台湾元(約187万日本円)がかかるという。今回日本を訪れた2頭は2月中に既に検疫を受け、29日には台湾に戻る予定だ。日本での検疫も済ませ、日本からの要請があればいつでも出動可能だという。

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