WHO（世界保健機関）の第71回年次総会（WHA）が21日、スイスのジュネーブで始まった。外交部（日本の外務省に相当）は同日、これについて以下のニュースリースを発表した。
外交部は、台湾メディアにWHAの取材許可証が発行されなかったことに対して厳重抗議する。また、WHO会員国及び各国の報道関係者が一致して声を上げ、WHOに対して報道の自由を尊重且つ保護し、政治目的のために台湾のメディアから、しかるべき報道の権利をはく奪するべきではないと訴えるよう呼びかける。
WHOは15年前に重症急性呼吸器症候群（SARS）が猛威をふるった際、各国の感染拡大に関する情報入手が遅れたために、台湾のメディアが即時報道できず、多くの貴い命が失われたことを忘れたのだろうか。WHOは世界でも最も重要な保健組織として、世界全人類の公衆衛生と安全をその肩に担っている。そのWHOがいま、政治的要素を考慮し、台湾メディアに対するWHAの取材許可証発行を拒否している。これは、国連が追求する基本的人権の価値と、公平・正義の原則に著しく違反するものである。
外交部は、WHOがその憲章の精神にのっとり、世界人類の健康と福祉のために、報道の自由を尊重し、わが国のメディアが有する報道の権利を守るべきだと重ねて申し伝える。外交部は引き続き、わが国の国交樹立国及び、わが国と近い理念を持つ国々の協力を得て、WHOに対して厳正なる抗議と不満の意を伝え、政治的圧力に屈するべきではないと強く訴えていく。