2024/05/09

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海基会、中国で暮らす台湾子女のためのサマープログラムは今年も大人気

2018/06/14
台湾海峡両岸の窓口機関、台湾の海峡交流基金会(海基会)は14年前から、親の仕事の関係で中国で暮らす台湾の子女を対象に、台湾でサマープログラムを実施している。今年は小学3年生から6年生を対象とし、7月中に3回開催するが、いずれもすでに定員に達している。写真は昨年のサマープログラムの様子。(海基会提供、中央社)
中国政府は近年、台湾の学生の誘致に力を入れている。しかし、中国進出している台湾企業の子女たちの中には、夏休みを台湾で過ごそうと考える人が依然多い。台湾海峡両岸の窓口機関、台湾の海峡交流基金会(海基会)は14年前から、親の仕事の関係で中国で暮らす台湾の子女を対象に、台湾でサマープログラムを実施している。今年は小学3年生から6年生を対象とし、7月中に3回開催するが、いずれもすでに定員に達している。

海基会は今年、台湾中部・台中市の大学に委託して5泊6日のサマープログラムを実施する。台湾北西部の苗栗県、中部の雲林県や台中市などを訪れ、普段中国で暮らす台湾の子どもたちに台湾の多様な文化を理解させ、故郷への思いを強めてもらう。

海基会によると、中国でも近年、類似のサマープログラムが増え、しかも参加費無料で実施している。しかし、中国進出している台湾企業の関係者の多くは支出を惜しまず、子女を帰国させて海基会が主催するサマープログラムに参加させている。このため、この14年間開催しているサマープログラムはどの回もすぐに定員に達する人気ぶりで、台湾人ビジネスマンの故郷に対する強い思いが伺える。

中国で暮らす台湾の子女たちの今年度の進学状況を見ると、上海台商子女学校(=上海にある台湾人学校)では今年度の卒業生約120名のうち80~90名が、「大学学科能力測験(台湾で実施されている大学入試試験)」の成績をもとに、台湾の大学などに入学申請を行っている。帰国進学率は7割程度に達する。華東台商子女学校(=江蘇省にある台湾人学校)では、今年度の高等部卒業生は約130名。例年と同じく、海外留学を除くと、約5割が台湾へ戻って大学などに進学する予定だという。

華東台商子女学校では台湾の教材、学校教育制度が採用されている。このため卒業後、台湾での進学を希望する生徒が多い。台湾企業の関係者も、子女を現地の学校ではなく、台湾人学校で学ばせるケースが多く、台湾との感情的な結びつきを重視する人が多いという。

 

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