2024/04/28

Taiwan Today

政治

内閣改造で葉俊栄氏が教育部長、呉宏謀氏が交通部長に

2018/07/12
頼清徳内閣が発足以来最大規模の内閣改造を発表。写真は新たな職務に就く顔ぶれ。左上から時計回りに(カッコ内は新たな職務)、葉俊栄氏(教育部長)、徐国勇氏(内政部長)、蔡清祥氏(法務部長)、呉宏謀氏(交通部長)、邱太三氏(総統府副秘書長)、陳其南氏(国立故宮博物院院長)、谷辣斯・尤達卡女史(行政院報道官)、蘇建栄氏(財政部長)。(中央社)
頼清徳行政院長(首相)が12日、内閣改造を発表した。頼行政院長によれば、内閣は蔡英文総統の総統任期の前半2年間において様々な建設と改革の計画を立ててきたが、それら第一段階としての計画はほぼ出来上がり、今後はこれらの計画を確実に執行する第二段階に入る。頼行政院長はこのため、今回の内閣改造はそうした新たな任務に対応するための調整だと説明した。
 
頼行政院長は12日午前に自ら記者会見を開いて、今回の内閣改造を発表。昨年9月に発足した頼清徳内閣にとって過去最大規模の閣僚入れ替えになる。頼清徳内閣にとって最初の内閣改造は今年2月、国家の安全保障を考慮した人事として、呉釗燮総統府秘書長(当時)を外交部長(外務大臣)に据えるなどした。また、今年4月には当時の潘文忠教育部長が辞任。4月19日に後任となった呉茂昆氏も5月29日に辞任し、教育部長ポストが空席の状態が続いていた。
 
その教育部(日本の文科省に類似)の新たな部長(大臣)には内政部(日本の省レベル)の葉俊栄部長が転任する。葉俊栄氏は米エール大学の法学博士。国際的に著名な学者であり、著作も多い。内政部長には行政院(内閣)の報道官を務めてきた徐国勇氏が就く。徐国勇氏は国立台湾海洋大学で法学博士を取得している。法律が専門である他、行政院報道官を長く務めてきたことで内政も熟知しているとのこと。
 
交通部長(日本の国交相に類似)は賀陳旦部長が辞任し、台湾港務株式会社(Taiwan International Ports Corporation, Ltd.)の呉宏謀董事長(会長)が後任に。呉宏謀氏はエンジニアリングが専門で、過去に行政院公共工程委員会主任委員(閣僚に相当)と台湾南部・高雄市の副市長などを歴任してきた。
 
また、法務部(日本の法務省に相当)の邱太三部長が総統府の副秘書長に転任し、法務部調査局の蔡清祥局長が法務部長となる。蔡清祥氏は法学と公共管理の修士号を持ち、検察官を長く務めた。調査局長としては麻薬などの取り締まりに力を入れた。
 
財政部(日本の財務省に相当)では許虞哲部長が辞任、同部の蘇建栄政務次長(副大臣)が部長に昇格する。蘇建栄氏は米ペンシルベニア大学で経済学博士を取得。これまでに国立台北大学財政学科の教授や教務主任、公共問題学部の学部長、さらには台北市財政局の局長などを歴任、財政部では政務次長を務めていた。
 
国立故宮博物院の院長には陳其南氏が就任する。陳其南氏は過去に行政院文化建設委員会(現在の文化部)の主任委員を務めた経験を持つ。米エール大学の文化人類学博士であり、人類学と台湾史の著名な専門家。台湾の「コミュニティ建設」、「文化クリエイティブ産業」を強く推進した1人。現在は国立台北芸術大学の教授で、行政院文化会議の委員も務めている。
 
徐国勇氏の内政部長転任に伴い空席となる行政院報道官には先住民族出身で比例代表の立法委員(国会議員)である谷辣斯・尤達卡(Kolas Yotaka)女史が就く。谷辣斯・尤達卡女史は東海大学の社会研究修士で、新聞記者、アナウンサー、管理職と、メディアで10年以上働いた経験を持つ。
 
 

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