2024/05/03

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台湾の教授の論文に国際的評価、「世界を変える力を秘める」

2018/08/10
国立台湾師範大学の林福来名誉教授らによる論文が、世界的な学術出版社、シュプリンガー・ネイチャーによって「世界を変える力を秘める文章」に選出された。写真はシュプリンガー・ネイチャーのウェブサイトに掲載された林福来名誉教授らによる論文。(シュプリンガー・ネイチャーウェブサイトより)
科技部(日本の省レベル)は国際的な科学雑誌、「科学と数学教育研究(International Journal of Science and Mathematics Education)」を発行している。2017年5月に発行された第15号増刊のテーマは「STEM教育の未来と展望」で、国立台湾師範大学(台湾北部・台北市)の林福来名誉教授が他の4人の教授と共同で執筆した論文、「どのような数学教育が学生と未来の社会を結び付けるか(What Mathematics Education May Prepare Students for the Society of the Future)」が発表された。
 
この論文が今年6月、世界的な学術出版社、シュプリンガー・ネイチャー(Springer Nature)が推進する「論文が世界を変える(Change the World, One Article at a Time)」プロジェクトにおいて、「世界を変える力を秘める文章」に選出された。
 
科技部が7日に発表したプレスリリースによると、同プロジェクトは2016年にスタート。今回は2017年に出版された多数の論文を対象に、グローバルな視点に影響する価値と、教育や社会的意義を備える研究を評価。林福来名誉教授らによる論文は、社会に影響するであろう250編あまりの文章の中から特に高く評価された。
 
シュプリンガー・ネイチャーでは、この論文は学術上の先見性にあふれており、教育者に教育現場の活性化や応用の面での手立てを与えると評価。学生たちの今後の人生に向けた潜在能力を開発することで、テクノロジーが急速に発達する現代社会に対応しようとするものだと称えた。
 
STEMとは、科学(Science)、技術(Technology)、エンジニアリング(Engineering)、及び数学(Mathematics)の四つの学科の略称。この論文では主にSTEM全体の教育を分析し、特に数学教育にはより多くの教育学者の関心が必要だと強調している。かつての理論と計算に重きを置いた教育方法に対して、テクノロジーのデジタル化とグローバル化が進む21世紀では、情報の発達した環境の中で学科専門能力を実際に応用できる学生たちを育てることこそが教育者たちにとってより重要な課題になると主張した。
 
 

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