2024/04/29

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政治

ピアニストの魏楽富(Rolf-Peter Wille)さんが帰化、国民身分証を手に

2018/08/14
ドイツから来台して40年となるピアニストの魏楽富(Rolf-Peter Wille)さん(右)が7月24日に中華民国(台湾)に帰化。13日には国民身分証を受け取った。左は妻の葉緑娜さん。(中央社)
ピアニストの魏楽富(Rolf-Peter Wille)さんは元々ドイツ国籍だったが、今年7月24日に中華民国(台湾)に帰化したことで中華民国籍を取得、13日には国民身分証を受け取った。魏楽富さんは、「台湾において自分が『他人』だとは思わない。皆が自分を『台湾の息子』にしてくれたことに感謝したい」と話した。
 
台北市(台湾北部)大安区の戸政事務所(戸籍を専門に取り扱う役所)では、魏楽富さんは台湾に居住して長く、台湾に強いアイデンティティと深い想いを感じているなど、以前から台湾を第二の故郷とみなしていると説明。魏楽富さんはまた、台北市において、中華民国の勲章を受けた人や特別な功績を残した人などに認められる「殊勲帰化」を果たした6人目の外国人だという。さらに音楽家で「殊勲帰化」が認められたのは魏楽富さんが全国で初めて。
 
大安区戸政事務所では13日、魏楽富さんへの国民身分証授与式を行うと共に、客家人(台湾で2番目に大きいエスニックグループ)の代表的な工芸品である「花布」(鮮やかな色彩の花柄の布)で作ったコースターとドイツのお菓子を魏楽富夫妻に贈り、過去40年にわたって魏楽富さんが台湾のために尽くした努力に感謝した。
 
魏楽富さんは24歳の時に台湾にやって来て以来、自分は台湾の人たち以上に台湾の人のようだと感じてきたという。これまでを振り返ると、演奏会、海外ツアーの計画、学生、書籍、音楽創作はほぼ全て台湾と関わっていた。
 
魏楽富さんは国立台北芸術大学(台北市)で教鞭をとっており、音楽教育の面で台湾に自身の40年を捧げてきた。2010年には同じくピアニストの妻、葉緑娜さんと共にバチカン市国に招かれて演奏、当時のローマ教皇ベネディクト16世(Benedict  XVI)への謁見も許された。
 
魏楽富さんの「音楽外交」を評価した外交部(日本の外務省に相当)は「睦誼外交奨章(Friendship Medal of Diplomacy)」を贈り、魏楽富さんの台湾に対する貢献を表彰している。
 
 

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