2024/04/30

Taiwan Today

政治

ローマ教皇、台湾の仏教団体と会見

2018/09/14
ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(前列左)は12日、バチカンを訪問した台湾の仏教団体、慈済慈善事業基金会と法鼓山の代表と会見した。バチカンを訪問したのは法鼓山の米ニューヨーク東初禅寺の常華法師(左から2人目)、米ロサンゼルス道場の釈果見法師(左から3人目)、慈済慈善事業基金会の顔博文さん(左から4人目)、慈済慈善事業基金会米国総会の曽慈慧副執行長(左から5人目)など。(在バチカン中華民国大使館提供、中央社)
ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇は12日、バチカンを訪問した台湾の仏教団体、慈済慈善事業基金会と法鼓山の代表と会見し、カトリック教会と台湾の仏教団体が慈善分野で協力することを高く評価した。
 
バチカンを訪問したのは法鼓山の米ロサンゼルス道場の釈果見法師、同じく米ニューヨークにある東初禅寺の常華法師、慈済慈善事業基金会の顔博文さん、慈済慈善事業基金会米国総会の曽慈慧副執行長、慈済海外会務組の陳祖淞さん。
 
フランシスコ教皇は訪問団を歓迎すると共に、故ジャン=ルイ・トーラン枢機卿(諸宗教対話評議会議長)の写真を取り出して見せ、故人は生前、諸宗教との対話に尽力しており、台湾にも何度か足を運んだことがあると話した。
 
法鼓山の常華法師によると、在米の台湾系仏教団体とローマ・カトリック教会との縁は2015年から始まった。当時、ローマ・カトリック教会は諸宗教対話部門を通し、米ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴなど五大都市で窓口となる仏教団体を探していた。そして最終的には、台湾、日本、韓国から活動の歴史が比較的長い仏教団体を選んだ。
 
2015年にローマ教皇庁が開催したカトリック教会と仏教関係者の対話会議では、宗教の力によって人類の苦痛を軽減するため、諸宗教が協力することが目標に掲げられた。同時にさまざまなアクションプランを含む共同宣言が発表された。そのうちの一つがホームレスの人々の問題を解決することだった。こうしてホームレス問題の解決と、エコロジーのコンセプトを融合させた「Green Affordable Housing」計画が誕生した。
 
ローマ教皇庁は、ホームレスにはさまざまなレベルの精神的な助けが必要であるが、それはカトリック教会単独では解決できないと考えていた。ホームレスの人々を集めたコミュニティーでは、仏堂や仏教に関する講座などをも提供し、さまざまな宗教を持つホームレスの需要を満たす必要があるというのがローマ教皇庁の考えだった。
 
慈済慈善事業基金会米国総会の曽慈慧副執行長は、「慈済慈善事業基金会は世界各国で慈善活動を実施してきた経験から、物資の支給には、心理的なケアを組み合わせる必要があることを学んだ。そうでなければ、物資を使い終わったら、あるいは設備を使える条件がなくなったら、支援を受けている人は直ちに自立する能力を失ってしまうからだ」と指摘。このため慈済慈善事業基金会は米国でさまざまな支援事業を行い、ホームレスが新しい生活になじむことができるようサポートしていると説明した。
 

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