2024/05/03

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何蔚庭監督の『幸福城市』、トロント映画祭のプラットフォーム部門大賞を受賞

2018/09/18
台湾を拠点に活動するマレーシア出身の映画監督、何蔚庭さんの作品、『幸福城市(City of Last Things)』がトロント国際映画祭のプラットフォーム部門大賞を受賞した。写真は『幸福城市』の1シーン。右が主役の張冬陵を演じる高捷さん。(Ivanhoe Pictures提供、中央社)
トロント国際映画祭(TIFF)はこのほどプレスリリースを発表、台湾を拠点に活動するマレーシア出身の映画監督、何蔚庭(Ho Wi Ding)さんの作品、『幸福城市(Cities of Last Things)』が各国からの審査員による全員一致で、プラットフォーム部門の大賞に選ばれたことを明らかにした。プラットフォーム部門は様々な異なる手法で映画を撮影した監督を激励することを主な目的としており、今年は12作品がノミネートされていた。
 
審査員団はこの作品について、「深く心を打つ作品だ。監督は高度なテクニックで様々なタイプの社会と政治批判を一つに結び付け、人を核心とした物語を描いている。この映画の精神は我々の現実の暮らしと大変近しいものだ」とコメントしている。審査員団はさらに、「コンペティションを通じて我々はノミネート作品12本を見た。映画の未来がこれらの監督たちの手に握られていることにとても興奮する。プラットフォーム部門は大胆かつイノベイティブ、さらには新たな未来図に挑もうとするコンペティションで、1人しか受賞監督に選べないことが最も難しいところだ。今回は熟考と深い議論の末、満場一致で大賞受賞者と栄誉賞受賞者を1人ずつ選んだ」と説明した。
 
『幸福城市』はプラットフォーム部門にノミネートされた唯一の中国語映画であるばかりでなく、今年のトロント国際映画祭に参加した唯一の台湾映画でもある。何蔚庭監督は監督と脚本の他、2人いる編集のうち1人も担当、さらにはプロデューサーにも名を連ねている。ストーリーは台湾で起きた2つの社会事件からアイデアを得たという。2049年、高捷演じる年老いた男性、張冬陵はさびしい一方、暴力に満ちた生活を送っていた。そんなある日、李鴻其演じる青年期の自分、並びに謝章穎演じる少年時代の自分の姿がフラッシュバックし、張の人生を変えた3つの夜がよみがえるというもの。
 
『幸福城市』はトロント国際映画祭で初めて上映された。10月初めに釜山国際映画祭でアジアでの初上映を果たし、10月26日に台湾全土で一般公開される予定。
 
 

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