中華民国対外貿易発展協会(TAITRA、日本での名称は台湾貿易センター)は11日、来年からEC大手「eBay」のプラットフォームに「台湾館(台湾パビリオン)」を開設し、台湾の中小企業の海外市場開拓を支援する計画を明らかにした。
TAITRAは今年、eBayオーストラリアのプラットフォームを利用して、台湾企業41社の4.4万アイテムの商品を実験的に販売。1年間の売上高は3,200万台湾元(約1億1,700万日本円)を超えた。このため来年は規模をさらに拡大し、「eBay」のプラットフォームに「台湾館」のコーナーを開設すると共に、各種の優遇措置を提供して中小企業の海外市場開拓を支援することを決めた。
「eBay台湾館」が最初のターゲットとするのは自動車、オートバイ、自転車などの専用パーツ、コスメ、コンシューマエレクトロニクス、アウトドア用品など台湾が優位性を持つ産業。eBayの統計によると、昨年、eBayアメリカでは自動車の故障診断機、オートバイのキャブレター及び部品、自動車のエンジン関連部品などが、前年同期に比べて4倍近く売上げが伸びた。ドイツではウィンカー、バンパーなどの売上げが3倍近く伸びており、今後のビジネスチャンスが期待されている。
TAITRAはこのほか、「eBay跨境易貿通」というコンセプトを打ち出し、TAITRAが運営するBtoBサイト「Taiwantrade(台湾経貿網)」とeBayを結合し、台湾メーカーと海外バイヤーとのマッチングをサポートする。TAITRAの葉明水秘書長は、「こうしたプラットフォームが従来の貿易モデルに取って代わる試みに挑戦している。従来のように貿易業者や何社もの商社を通す必要がなくなり、取引きの効率が増すだろう」と期待を寄せている。
TAITRAは近年、多数のEC業者と協力して、台湾製品の海外市場開拓をサポートしている。これまでにアマゾン、インドネシアのBlibli、ベトナムのtikiといったEC業者と協力を展開している。