科技部（科学技術行政を担当する中央省庁）の許有進政務次長（=副大臣)は12日、カナダ駐台北貿易弁事処（Canadian Trade Office in Taipei、台湾におけるカナダ大使館に相当）が開催した「Taiwan Tech Arena」（台湾北部・台北市）でのカナダ技術アクセラレータ（Canadian Technology Accelerator、CTA）拠点（ハブ）開設式典に出席した。許有進政務次長は、「双方の協力により、カナダ技術アクセラレータの台湾での技術開発やビジネス協力を支援したい」と述べた。
カナダ外務・国際貿易省のCTA計画は、カナダの技術系スタートアップと海外の専門家や市場などの資源との連結を助けるために策定されたもの。現在、米ボストン、ニューヨーク、フィラデルフィア、サンフランシスコ、シリコンバレーなどに海外拠点（ハブ）を設置し、クリーンエネルギーや情報通信、生命科学などの分野で活躍するスタートアップが海外市場との接点を持てるよう支援している。CTAは今回、北米以外では初めてとなる海外拠点の設置場所として、台湾、シンガポール、東京、香港を検討。最終的に台湾の「Taiwan Tech Arena」への入居を決めた。2019年には専門のスタッフを配属し、「Taiwan Tech Arena」と連携しながら、カナダの技術系スタートアップが台湾で技術開発やビジネス協力を展開できるよう系統的支援を行う予定。
「Taiwan Tech Arena」とは科技部が今年6月、台湾北部・台北市の多目的スタジアム「台北小巨蛋（台北アリーナ）」に開設したテクノロジー・スタートアップの支援拠点。科技部のスタートアップ支援分野の重点事業の一つとして、市場、人材、技術、資金などスタートアップのエコシステムに必要な資源を統括する。海外の資源と豊富なコネクションを持つ国内外のアクセラレータを誘致し、スタートアップチームの技術やビジネス経験の強化を目指している。また、海外の講師や産業資源などを多く導入し、スタートアップと海外資源とのマッチングに協力することを目的としている。