2024/05/07

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今年の「台湾建築賞」、グランプリは「渭水之丘」などに

2018/12/18
2018年「台湾建築賞」の授賞式典が15日に行われた。今年のグランプリには宜蘭県礁渓にある「渭水之丘」(写真)と高雄市にある「高雄アメリカンスクール・スポーツセンター」が選ばれた。(建築師雑誌提供、中央社)
2018年「台湾建築奨(賞)」の授賞式典が15日に行われた。今年は12作品がノミネートされた。グランプリは田中央聯合建築師事務所による「渭水之丘」(台湾北東部・宜蘭県礁渓)、並びに張瑪龍陳玉霖聯合建築師事務所による「高雄美国学校運動中心(高雄アメリカンスクール・スポーツセンター)」(同南部・高雄市)。
 
佳作には沈庭増建築師事務所による「嘉義火車站站前西側広場整頓(嘉義駅駅前西側広場再開発)」(台湾中南部・嘉義市)、簡安祥建築師事務所、建築製造所、群青設計、風中之星による「青林書屋(青林書斎)」(同南東部・台東県)、蘇富源建築師事務所、嶼山工房による「実践大学民生学院教学大楼及学務大楼建築更新(実践大学民生学院教学ビル及び学務ビル建築リノベーション)」(同北部・台北市)が選ばれた。
 
「渭水之丘」は台湾における民主の先駆者とされる蒋渭水の墓園である「桜花陵園(桜墓苑)」のこと。ここの最も高い丘に移された蒋渭水の墓からは宜蘭平原全体を一望に出来る。等高線の高低をそのまま生かしながら外に突き出した楕円形を形成、シンプルで柵など隔絶するもののない高台が天然の地形を呼び覚ます。壮麗な山から平野、海が足元から空へとつながっていくのが見渡せ、「渭水之丘」はユーチューバ―たちの撮影や行楽客のチェックイン(SNSのフェイスブックで、その場所にいたことを記録する機能)の名所となった。
 
今年のノミネート作品は設計者、建設会社、施主が協力した見事な建築物ばかり。審査員団は、佳作はグランプリにとどかなかった2位や3位を表しているのではなく、設計者と建設会社、施主が共に努力して生み出したブレイクスルーであり、成果であると強調。審査員は、これらの作品は完ぺきではないかもしれないが特色と画期的な点が見て取れると指摘、設計者の潜在力が挑戦することで結実しており、特別なパワーを持つものだと称えた。
 
審査員団はまた、今回の「台湾建築賞」に入選した作品がいずれも40歳から55歳の中壮年期の建築家の手によるものであることに触れ、これらの人材はその学習が成果を発揮し、優れた専門能力を持っていると評価した。審査員たちは、新世代の建築家の高い学識と競争力を意識した視野が十分に示されており、台湾における建築の未来のための参考になるとコメントしている。
 
 

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