2024/04/29

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台湾医療系慈善団体、ベトナムの口唇口蓋裂医療を支援

2018/12/19
台湾の財団法人羅慧夫顱顔基金会は、ベトナム国立小児病院に言語聴覚療法に関する設備を寄贈した。同基金会はベトナムにおける口唇口蓋裂医療や言語聴覚療法の支援を行っている。(中央社)
台湾の慈善団体、財団法人羅慧夫顱顔基金会(Noordhoff Craniofacial Foundation)は18日、ベトナム・ハノイにおいてベトナム国立小児病院に言語聴覚療法に関する設備を寄贈した記念式典を行った。
 
記念式典には、同基金会の王金英執行長をはじめ、ベトナム国立小児病院の ル・タン・ハイ(Le Thanh Hai)院長とTran Minh Dien副院長、台北駐ベトナム経済文化代表処(ベトナムにおける中華民国大使館に相当)の陳錦玲副代表(副大使)らが出席した。
 
ベトナムでは現在、約1,300万人が言語に関する障害を抱えているが、言語療法に関するリソースがかなり不足しているのが現状だ。そこで同基金会は、新品の鼻咽腔ファイバー検査設備一式をベトナム国立小児病院に寄贈した。病院での医療チームが鼻咽腔閉鎖不全(鼻と喉をふさぐ弁がうまく機能せず、発音するときに空気が鼻へ漏れてしまう)の検査・治療やそのほかの言語療法による検査に対する支援に加え、言語聴覚療法を増加させ、病院全体の医療サービスの質を向上させたい考えだ。
 
同基金会は1998年より海外での口唇口蓋裂医療支援事業を行ってきた。その最初の国がベトナムで、「用愛彌補(愛情によって補う)」と名付けた口唇口蓋裂の医療ボランティア支援を推進した。ベトナムでは2018年までに延べ15回、口唇口蓋裂の無償診断を行った。これによって、ベトナムの貧困患者390名が無償で手術を受けることができた。
 
同基金会はこのほか、ベトナム各地の病院の医療スタッフ16名が台湾の大手総合病院、長庚医院(台湾北部・桃園市亀山区)において、専門の口唇口蓋裂医療に関する訓練を受けるようサポートした。
 
1969年に創立されたベトナム国立小児病院は首都ハノイに位置し、年間の外来患者延べ35万人、入院患者延べ4万人にも上るベトナムで主要な小児病院の一つだ。
 
2017年6月から同基金会がベトナム国立小児病院を訪問し、病院の運営状況や今後の口唇口蓋裂に関する医療チーム結成の計画を把握した。それ以降今年の8月までで、3名の口唇口蓋裂医療を専門とする医療スタッフ3名(言語療法士1名、聴覚療法士1名、矯正歯科医1名)が長庚医院で訓練を受けた。
 
同基金会は今後、耳鼻科や外科の医師に対する育成・訓練も行う計画で、ベトナム国立小児病院における言語聴覚療法や口唇口蓋裂に関する医療チームが完全なものとなるよう支援していく計画だ。

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