2024/04/28

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国立中央大学が日本と共同開発した高精度望遠鏡がイプシロンで宇宙へ

2019/01/19
国立中央大学が日本の北海道大学並びに東北大学と共同開発した高精度望遠鏡が搭載された超小型衛星「RISESAT」が18日、日本の「イプシロン」4号で打ち上げられた。写真は高精度望遠鏡。(国立中央大学天文研究所提供、中央社)
国立中央大学(台湾北部・桃園市)が日本の北海道大学並びに東北大学と共同開発した高精度望遠鏡(High Precision Telescope, HPT)が搭載された超小型衛星「RISESAT」が18日午前8時50分(台湾時間)、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小型ロケット「イプシロン」4号で打ち上げられた。
 
電子部品や電気機械の技術が絶えず進歩していることで、超小型衛星の機能も拡大を続けている。従来型の大型衛星に比べて超小型衛星は開発期間が短くコストも安いため、技術を実証するための理想的なプラットフォームであり、特定の任務に向けた設計も可能。
 
今回、国立中央大学が共同開発した高精度望遠鏡は総重量わずか3kg、口径は10㎝、回折限界約1.5秒角で、天候の条件や大気が不安定なことによる影響を受けず、必要な観測を執行できる。また、一部の波長では大気によって強く吸収されることが無いため、より優れた成果が得られると期待される。
 
台湾側のプロジェクトリーダーである国立中央大学天文研究所の葉永烜院士(フェロー)によると、このプロジェクトは主に教育部(日本の文科省に類似)による5年間500億台湾元(約1,750億日本円)に及ぶ補助を受け、同大学の天文研究所と「太空及遥測研究中心(Center for Space and Remote Sensing Research, National Central University,CSRSR)」、そして「財団法人国家実験研究院国家太空中心(国家宇宙センター、National Space Organization,NSPO)」などが共同で進めている。初期の目標はエアロゾル(気膠系)の観測が主で、水蒸気や森林、地表環境の観測がそれに次ぐ任務。天文分野では、恒星と惑星の観測を目標とする。特に南半球の空を対象に、台湾中南部・嘉義県と同中部・南投県の県境に位置する国立中央大学鹿林天文台では観測が困難な天体に関する研究を行うことになっている。
 
 

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