2024/05/06

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米アクセラレータ「SmartLabs」、アジア初拠点を新竹に

2019/02/15
科技部(日本の文部科学省に類似する中央省庁)が実施する「生医創新聚落整合推動計画(=バイオ医薬のイノベーション産業クラスタ統合計画)」の一環として、米ボストンのアクセラレータ「SmartLabs」が新竹生物医学園区(新竹バイオメディカル・サイエンスパーク)に入居することが決まった。「SmartLabs」にとってはアジア初拠点となる。写真左から2人目は科技部の陳良基部長、右から2人目は「SmartLabs」のCBO兼CFOであるSeth Taylor氏。(科技部より)
科技部(日本の文部科学省に類似する中央省庁)は昨年より、台湾におけるバイオ医薬分野のイノベーション産業クラスタ形成を目指し、「生医創新聚落整合推動計画(=バイオ医薬のイノベーション産業クラスタ統合計画)」を展開している。その一環として、世界最大規模のバイオテクノロジーコミュニティが形成されている米ボストンから、アクセラレータの「SmartLabs」が台湾北部・新竹市の新竹生物医学園区(新竹バイオメディカル・サイエンスパーク)に入居することが決まった。「SmartLabs」にとってはアジア初拠点となる。14日に開催した「生医創新聚落整合推動計画」の成果発表会で明らかにした。
 
科技部は「生医創新聚落整合推動計画」に基づき、これまでに学術・研究チームによるスタートアップ3社の誕生に協力してきた。そのうち2社はいずれも新竹生物医学園区に入居している。科技部はまた、教育機関から民間企業への技術移転契約を13件実現させており、技術移転の契約金は2,000万台湾元(約7,150万日本円)に達している。
 
アクセラレータ「SmartLabs」は2015年、米ボストンで創業した。この3年間に拠点を6か所に増やし、バイオ医薬企業6社の新規上場(IPO)を支援した。これまでに55億米ドル以上の資金を投入。ゲノム編集の世界大手であるCRISPR社やエディタス・メディシン(Editas Medicine)社などは、いずれも「SmartLabs」の出資を受けている。豊富な経験を持ち、台湾が国産のバイオ医薬品をボストンのバイオテクノロジーコミュニティに売り込む際、重要な架け橋となることが期待できる。科技部の陳良基部長(大臣)も、台湾のバイオ医薬のスタートアップが海外進出するための足掛かりになることを期待している。
 
「SmartLabs」は新竹生物医学園区に入居後、科技部と協力してバイオ医薬系のスタートアップの支援拠点「Taiwan Tech Arena(TTA-Bio)」を設置する計画。「生医創新聚落整合推動計画」は新竹生物医学園区を中心として、周辺の名門大学(国立清華大学、国立交通大学)、法人、病院、バイオ医薬産業を結びつけ、医療器材産業のクラスタ形成を目指している。パートナーと手を結び、一丸となって取り組むことで、台湾の医薬機材の海外での知名度を高めたい考え。
 

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