中華郵政公司は21日、台湾で7番目の国家公園である東沙環礁国家公園をテーマにした記念切手4種類を初めて発行する。東沙環礁国家公園は南シナ海の北部に位置する。台湾で最初の海洋型国家公園でもある。立地条件や生態系が特殊なことから、多様な海洋生物が豊富に生息している。
中華郵政公司は、東沙環礁国家公園の美しさを紹介するため、東沙環礁、東沙珊瑚礁、東沙海草床、東沙島（プラタス島）をテーマにした記念切手4種類を発行する。額面はそれぞれ8台湾元、13台湾元、15台湾元、28台湾元（約28日本円、約46日本円、約53日本円、約100日本円）。そのうち東沙環礁の切手は、台湾の国産地球観測衛星「フォルモサット5号（中国語の名称は福爾摩沙衛星五号）」が撮影した写真が使われている。詳細は以下のとおり。
東沙環礁（額面8台湾元）
高雄市（台湾南部）の南西約450キロメートルに位置する。面積は約500平方キロメートル。非常に長い歳月をかけて作られた珊瑚環礁で、ベラ科の魚類であるヤシャベラ（中国語は黄帯唇魚あるいは東沙蘇眉）が生息している。
東沙珊瑚礁（額面13台湾元）
南シナ海の固有魚種であるChrysiptera chrysocephala（中国語では黄頭刻歯雀鯛）が、東沙島周辺の浅瀬に生息している。
東沙海草床（額面15台湾元）
海草床とは藻場（浅瀬に生息する海藻および海草の群落）のこと。東沙島の礁湖（ラグーン）や環礁周辺の浅瀬に広がる。雪のような白斑を持つマダラトビエイは、この近くの海域でよく見られる軟骨魚類。
東沙島（額面28台湾元）
東沙環礁の西側に位置し、サンゴ砂や貝殻の堆積によって生まれた島。常に水面に出ており、島全体は低く平たい。面積は約174ヘクタールに達する。シロハラクイナはこの島における唯一の留鳥である。