2024/05/04

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シュノーケリングで見た魚の素早さがヒント、高校生の研究が米国での展覧会に

2019/02/21
高校2年生の陳懐璞さん(左)の研究、「魚のエネルギーを利用した発電の開発と応用」が国立台湾科学教育館の国際展覧会で工学科1等賞となり、5月に米国で開く展覧会にも参加することに。小さな装置を魚に取り付けて発電するというもの。(基隆市立安楽高級中学のフェイスブックより)
台湾北部・基隆市にある基隆市立安楽高級中学(=高校)の2年生、陳懐璞さんは小学校3年生の時に叔父について釣りを始めたことで海に興味を持つようになった。そしてシュノーケリングした時に見た魚の泳ぐ速さに注目、それを使って電気を生み出せないかと考え、研究に着手したのだという。
 
この構想は、安楽高校の教師、劉育祈さんと国立台湾大学(台湾北部・台北市)機械工学科の黄育熙副教授の指導の下、徐々に形となり、「魚のエネルギーを利用した発電の開発と応用」として国立台湾科学教育館(台北市)の「青少年科学人材育成プロジェクト」に選ばれた。そしてこのほどさらに、同教育館の「台湾国際科学展覧会(Taiwan International Science Fair, TISF)」で工学科1等賞を獲得、陳さんは同教育館が5月に米国で開く「国際科学技術展覧会」に参加することになった。
 
この研究の中で陳さんは、ベンチュリ管を3Dプリンターで制作して水流の速さとそれによって生まれる電力を計測、そこから魚の体に取り付ける小型発電装置へと発展させた。この装置は20年以上の使用に耐えられるという。
 
魚類に標識を取り付けて放流することの専門家、江偉全さんはこの発電装置を海底での観測に応用するよう提案。発電機と観測設備を結び付ければ、大変小さく、量産すれば1台わずか5,000台湾元(約1万7,700日本円)程度という安価な装置が海洋観測に大変大きく寄与することになろうと期待した。
 
 

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