2024/05/03

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蔡総統、3つの方針で「中医」の発展を支援

2019/03/18
蔡英文総統(前列右から6人目)は17日、2019年「国際中医薬臨床学術大会暨中医薬成果展」に出席し、「系統化した訓練」、「多様な医療」、「国際交流」の3つの方針によって「中医」の発展を全力で支持することを約束した。台湾では3月17日が「国医節(=中国伝統医学の日)」とされている。(総統府サイトより)
蔡英文総統は17日、「中医(=中国伝統医学)」をテーマにした学術大会と成果を発表する2019年「国際中医薬臨床学術大会暨中医薬成果展」に出席した。蔡総統は挨拶で、「系統化した訓練」、「多様な医療」、「国際交流」の3つの方針によって「中医」の発展を全力で支持することを約束した。台湾では3月17日が「国医節(=中国伝統医学の日)」とされている。
 
蔡総統によると、「系統化した訓練」とは、政府が「中医」の医師を育てるための制度を整えること。同時に、「中医」専門の7つの大学病院に資金助成し、「中医」の臨床能力評価試験センターを設置する。臨床能力を客観的に評価する方法を確立することで、医師の臨床能力とサービス向上を目指す。「多様な医療」とは、11の大学病院をまとめ、西洋医学と「中医」を組み合わせた医療サービスを提供し、患者により多様な選択肢を提供するというもの。
 
蔡総統によると、現在試験段階にある「中医」治療の保険適用計画で、悪性腫瘍(がん)、不妊・保胎、子どものアレルギー性鼻炎、急性疾患などの「中医」治療が保険適用となっている。外出が不便な患者については、「居家医療照護整合計画(=在宅医療介護総合計画)」との組み合わせにより、「中医」の医師が直接患者の自宅を訪れ、患者にとってより便利に医療サービスを提供できるようにしている。
 
また、「国際交流」について蔡総統は、「台湾は昨年、国際東洋医学会学術大会の開催権を取得し、理事長のポストを獲得した。台湾人が同学会の理事長に就任するのは40年間で初めてのことだった。台湾と新南向政策の対象国(東南アジアや南アジアに、オーストラリア、ニュージーランドを加えた合計18か国)は、法制度あるいは中医薬産業の発展のいずれにおいても協力・交流の余地を多く持つ。現在世界では高齢化が進んでおり、慢性疾患の患者が年々増えている。このため伝統医学がその能力を発揮できる余地はまだまだあるだろう」と説明した。
 
蔡総統はその上で、「政府は今後もより多くの資源を投入し、中医薬関連の産業発展を促し、より積極的に『新南向政策』を推進し、多くの国際交流を生み出したい。台湾は伝統医療の分野においても国際社会をリードできる立場になりうると信じている」などと述べた。
 

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