2024/05/03

Taiwan Today

政治

台達電子文教基金による8Kの環境ドキュメンタリー、日本のNHKが放送

2019/04/01
台達電子文教基金会が出資し、8Kの超高画質で制作された世界初の環境ドキュメンタリー、『水起・台湾』が3月31日、日本のNHKの衛星放送・BS8Kで放送された。またこの日は、台湾の国立自然科学博物館でも台達電子工業の8Kプロジェクターを用いた同時放送を行った。中央は同基金会の鄭崇華董事長。(中央社)
台達電子文教基金会が出資し、8Kの超高画質で制作された世界初の環境ドキュメンタリー、『水起・台湾(水とめぐる四季~台湾そして北海道~)』が3月31日午後3時(台湾時間)から日本のNHKの衛星放送・BS8Kで放送された。この放送は国立自然科学博物館(台湾中部・台中市)でも同時に行われた。台達電子文教基金会は、台達電子工業株式会社(Delta Electronics, Inc.=デルタ電子)が台湾における科学技術研究、教育、環境保護などを支援するために立ち上げた民間団体。
 
台達電子文教基金会はこの日、国立自然科学博物館と協力し、世界で最も明るいとされる3万6,000ルーメンの8Kプロジェクター(デルタ電子製)を用いて日本と同時に世界初放送を行った。700インチの巨大な場面で、気候変動がもたらす降雨の極端化と海水温度の上昇、また地下水の過剰なくみ上げなど人類の活動が生態環境にもたらす衝撃について伝え、視聴者はこれらを実感として体験。同基金会はこの放送を通じて、人々が地球温暖化や水資源の問題をいっそう重視するよう希望している。
 
台達電子工業の創業者でもある、同基金会の鄭崇華董事長(理事長)は会場であいさつし、地球上の全ての水のうち人類が利用できるのは0.007%に過ぎないが、国連が最近発表した「世界水発展報告書」によると、過去40年間に水資源の使用量は年平均1%増え続けている一方、深刻な水不足に悩む国で暮らす人々は20億人に達していると指摘した。
 
鄭理事長は、台湾での降雨量は多いように感じるがそのバランスはますます崩れている他、地球温暖化の悪化に伴い、極端気象が台湾の水資源分布にもたらす影響も大きくなりつつあると憂慮、台達電子工業の8K映像技術でドキュメンタリー『水起・台湾』の影響力を拡散し、より多くの人々がこの映像を通して地球の危機を感じてくれるよう期待した。
 
日本のNHKエンタープライズの撮影スタッフは四季を観察ポイントに据え、黒潮の流れに沿って台湾南部の墾丁(屏東県)から日本の北海道へとロケハンを敢行、最終的に最も適切な撮影地点を決めたという。ロケハンから完成までに1年9カ月を費やした。
 
NHKエンタープライズと台達電子工業は合計50人以上のスタッフを投入した。使用した機材は8Kカメラの他、高速カメラ、8Kのドローン、水中カメラなどで、宜蘭県(台湾北東部)棲蘭山で失われつつある美しい苔の風景、台中市(同中部)七家湾で行われているタイワンマスの生態系の再生、墾丁のさんご白化現象などを紹介。8Kの超鮮明な画像により、地球温暖化と人類の活動が水と関連の環境にもたらす影響を伝えている。
 
 

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