2024/04/28

Taiwan Today

政治

報道の自由度で台湾は世界42位、アジアでは2位に

2019/04/19
国際的なNGO(非政府組織)の国境なき記者団(RSF)は18日、2019年度「世界報道の自由度ランキング」を発表した。台湾は昨年同様、世界42位を維持した。5段階評価では多くの西洋諸国や先進国と同様、上から2番目に良い「満足できる状況」と位置付けられた。左から3人目はセドリック・アルビアーニ(Cedric Alviani)東アジア事務局長。(中央社)
仏パリに本部を置く国際ジャーナリスト組織である国境なき記者団(RSF)は18日、2019年度「世界報道の自由度ランキング」を発表した。台湾は昨年同様、世界42位を維持したが、アジアでは韓国に抜かれて2位となった。5段階評価では多くの西洋諸国や先進国と同様、上から2番目に良い「満足できる状況」と位置付けられた。
 
国境なき記者団のセドリック・アルビアーニ(Cedric Alviani)東アジア事務局長は18日、香港でこの指数を発表した。180カ国・地域を対象に「報道の自由度」の指数を算出し、上から「良好な状況」、「満足できる状況」、「顕著な問題」、「困難な状況」、「深刻な問題」の5段階で評価した。
 
アジア太平洋地域で最高評価の「良好な状況」にランクインしたのはニュージーランドのみ。台湾と韓国はその次の「満足できる状況」で、日本と香港は「顕著な問題」、中国は「深刻な問題」に位置付けられた。
 
2019年度「世界報道の自由度ランキング」を見ると、台湾は世界42位だった。これは昨年と同じ順位。韓国は2ランク上げて41位、香港は3位下げて73位、中国は1位下げて177位となった。台湾は2016年以降、アジア1位を維持していたが、今年は2ランク上げた韓国にアジア1位の座を奪われた。
 
国境なき記者団は台湾が抱える問題として、中国からと思われるインターネット経由のフェイクニュースの拡散や、台湾の一部のメディア経営者が中国市場での商業利益を考慮して、北京当局から利用されたり、圧力を受けたりするなど弱点を抱えていることを挙げた。また、これによって台湾が、台湾に敵意を持つ中国人記者への入国を拒否するなど、好ましくない報復措置を採る可能性もあると懸念している。さらに、「台湾では政治が報道に干渉するケースは非常にまれで、あまり容認されていないが、台湾のジャーナリストはセンセーショナリズムと利益重視による極端に偏重したメディア環境に苦しんでいる」とし、蔡英文総統は台湾の報道の自由を引き続き発展させたいと希望しているものの、ジャーナリストの編集上の独立性の改善や、メディアの公開討論の質を高めるための働きかけといった方面で、政府が採っている具体策はそれほど多くはないと苦言を呈している。
 
セドリック・アルビアーニ東アジア事務局長はまた、香港の報道の自由度について、香港の法治問題の行方に関心を寄せているとした上で、香港で拘束された容疑者の身柄を中国本土に引き渡すことを可能にする「逃亡犯条例」改正案が、ジャーナリストにとって脅威になる可能性について懸念を示した。
 

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