2024/05/04

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政治

駐仏代表処、シネマテーク・フランセーズに台湾映画のプリント130本超を寄贈

2019/04/22
中華民国の駐仏代表処が、1970年代から1990年代に撮られた台湾映画130作あまりの16ミリのプリントと約80枚のポスターを仏シネマテーク・フランセーズに寄贈した。中央が駐仏代表処の呉志中代表。右から2人目がシネマテーク・フランセーズのFrederic Bonnaud館長。(中央社)
フランスを代表するフィルムアーカイブのシネマテーク・フランセーズ(Cinematheque francaise)が4月17日より5月2日まで、「台湾歹電影(Le cinéma de mauvais genre)」と銘打った台湾映画の特集イベントを開催している。シネマテーク・フランセーズで台湾の映画史を研究するWafa Ghermani氏らが企画し、1960年代から1980年代初期の台湾映画15本が上映されている。そのうち潘壘監督の『颱風』と辛奇監督の『地獄新娘』は中華民国(台湾)の国家電影中心(国家映画センター)によるデジタル修復版で、海外での公開は初めてだという。
 
また、これに合わせて中華民国の駐フランス台北代表処(中華民国のフランスにおける大使館に相当)が、1970年代から1990年代に撮られた台湾映画130作あまりの16ミリのプリントと約80枚のポスターを寄贈することがシネマテーク・フランセーズによって発表された。寄贈されるプリントは全てフランス語の字幕入りで、世界的に知られる台湾の映画監督、ホウ・シャオシェン(侯孝賢)監督の『風櫃の少年(原題:風櫃来的人』や『冬冬の夏休み(原題:冬冬的假期』なども含まれる。
 
寄贈セレモニーでは中華民国の呉志中駐フランス代表が寄贈品を象徴するものとして、ポスターとプリントケースをシネマテーク・フランセーズのFrederic Bonnaud館長に手渡した。Bonnaud館長は、「これら貴重なプリントとポスターは双方が今後協力していくことの約束を表している。シネマテーク・フランセーズはこれからもフランスの人たちに、彼らにとっては馴染みの無い台湾映画を紹介していく」と述べた。
 
これらのプリントはこれまで駐フランス代表処が保存しており、フランスの人たちに台湾映画を紹介するために使用してきた。しかし時間の経過による損傷や、専門的な保存環境が確保できないなどの問題に加えて、使用権切れや新たな設備に対応できないなどの原因で利用されることが少なくなっていた。
 
このため駐フランス代表処は2016年に、シネマテーク・フランセーズに収蔵の意向を打診、同時に外交部(日本の外務省に相当)及び国家映画センターの意見も聞いて、これらプリントの活用と保存の可能性を探って来た。そして2017年にシネマテーク・フランセーズへの寄贈を決定、このほど正式に寄贈に関する文書が交わされた。
 
 

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