2024/04/30

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台湾生まれのバッグが世界に、次の10年では2Dの世界観築く

2019/04/22
2D(平面)の視覚効果で知られる台湾生まれのバッグ、Jump From Paperは誕生から10年。海賊版などの困難を乗り越え、創業者の林飛比さん(写真)は「次の10年では2Dを世界観にする」と意気込む。バッグからジャケットまで「平面」にしか見えない不思議なデザイン。(中央社)
「これって本当にバッグ?」 Jump From Paperは2D(平面)に見える視覚的効果が特色のブランド。全身のコーディネートがどれだけシンプルでも、Jump From Paperのバッグを持てばたちまち大勢の目を引き付けることができる。
 
Jump From Paperは10年前に誕生し、フランス・パリのファッション展示会であるトラノイに登場、米国の女性歌手、ケイティー・ペリーなどファッションリーダーたちにも気に入られた。販売は日本、イギリス、米国など10カ国に及んでいるが、このブランドが台湾のデザイナーの手によるものであることを知る人は少ない。
 
Jump From Paperの創業者、林飛比さんは、「多くの人は僕たちのバッグを知っているけど、ブランド名までは言えないんだ」と話す。Jump From Paperのデザインは大変ユニークだったため、市場に現れると多くの偽物が出回り、商標の登録争いが起きた。林飛比さんは品質を守るため、1,000万台湾元(約3,580万日本円)あまりに相当する商品を廃棄したこともあるという。
 
林さんによると、2012年にブレイクしてからの海賊版が最も深刻だった。当初はいわば「オートクチュール(注文服)」という位置付けで、商品のリリースに時間をかけたため海賊版による損害が特に大きかった。これに対抗するため林さんはブランドの位置づけを「プレタポルテ(既製服)」に調整、四半期ごとに新製品を打ち出して海賊版業者の原理を乱すことに成功。林さんは、「一種類のバッグをコピーしたら大量に売らなければならないが、そのアイテムの流行が収まれば多くの在庫を抱えることになり、海賊版が出るスピードが遅くなるんだ」と話している。
 
次の10年を見据え、林飛比さんは「2Dを一つの世界観にしたい」と語る。林さんは、バッグにとどまらず、レストラン、料理、サービスまでを「2D化」して、人々を2Dの世界へと誘いたいとしている。
 
 

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