2024/05/03

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国家両庁院が仏・西と提携、芸術における世界各国の懸け橋に

2019/04/24
国家両庁院は、フランスのTheatre National de la Danse Chaillot(シャイヨー国立舞踊劇場)およびスペインのMercat de les Flors-Dancehouse(花市場劇場)とパートナーシップ計画「We ART Together」を結んだことを発表、舞踊を出発点として、芸術分野における世界各国の懸け橋となるよう協力していく。写真は左からTheatre National de la Danse Chaillotのディディエ・デシャン芸術監督、国家両庁院の劉怡汝芸術監督、Mercat de les Flors-DancehouseのAngels Margarit芸術監督。(中央社)

台湾北部・台北市中正区にある総合芸術文化施設、国家両庁院(ナショナル・シアターとナショナルコンサートホール)はこのほど、フランスのTheatre National de la Danse Chaillot(シャイヨー国立舞踊劇場)およびスペインのMercat de les Flors-Dancehouse(花市場劇場)とパートナーシップ計画「We ART Together」を結んだと発表した。舞踊を出発点として、芸術分野における世界各国の懸け橋となるよう協力していく。今後は国際的な公演や共同製作のプログラム、諸外国とのアーティスト・イン・レジデンス活動を推進し、各国の芸術家同士の交流などを計画していく。

Theatre National de la Danse Chaillotはパリにあり、フランスに5つある国立劇場の一つで、フランスで唯一のダンス及び関連分野の発展を推進する国立劇場。1948年に、同劇場で「世界人権宣言」が採択されたことでも有名だ。台湾の音楽舞踏劇団、「漢唐楽府(Han Tang YueFu)」、ダンスカンパニー「無垢舞踏劇場」や「雲門舞集2」(クラウド・ゲート2)のアートディレクターを務める鄭宗龍氏の作品が、同劇場で公演を行ったことがある。また台湾の振付家、黄翊也氏は、Theatre National de la Danse Chaillot が2018年に開催したアーティスト・イン・レジデンスプログラムに参加している。

スペイン・バルセロナにあるMercat de les Flors-Dancehouseは、30年以上の歴史がある国家レベルの舞台芸術センターだ。近年では、アーティスト・イン・レジデンス計画でも名が知られている。台湾の振付家、蔡博丞氏とバルセロナのダンスカンパニー「La Veronal」が2018年に発表した「MILLNNIALS」は、蔡博丞氏がMercat de les Flors-Dancehouseのアーティスト・イン・レジデンス計画に参加した際の共同制作の成果だ。

国家両庁院の劉怡汝芸術総監督は、「台湾のダンサーは世界各国で素晴らしいパフォーマンスをみせており、世界各国が台湾の文化を知る第一歩のような存在だ。そこで国家両庁院は、ダンスを国際交流の出発点にして、今後さらに多くの芸術分野のアーティストを世界に紹介していきたい」と強調した。

Theatre National de la Danse Chaillotのディディエ・デシャン( Didier Deschamps)芸術監督は、台湾には豊かな歴史と伝統的な文化があり、芸術・文化の関連業界は活力や革新的なエネルギーにあふれていると絶賛した。ディディエ・デシャン芸術監督はさらに、「フランスで18、19世紀によく言われていた言葉に『素晴らしい芸術文化を身に着けるためにはイタリアに行くべき』というものがあるが、今日は『素晴らしい芸術文化を身に着けるには台湾に行くべき』と言いたい」と語った。

一方、今回初めて台湾を訪問したスペインのMercat de les Flors-DancehouseのAngels Margarit芸術監督は、台湾では現代文化と伝統文化が衝突したり融合したりしている部分が数多くみられると指摘した。Angels Margarit芸術監督はまた、台湾と地中海地域の気候が似ていることから、多くの庶民の生活スタイルはスペインと同じく街中では市民と生活空間が非常に密接に関わり合っているとの印象を述べた。

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