2024/05/06

Taiwan Today

政治

台湾在住50余年のスイス出身神父が帰化

2019/05/17
特殊な貢献があった外国人として、中華民国国籍を取得したスイス出身の傅若望神父(左から4人目)は、生きているうちに台湾への帰化が実現し、中華民国の国籍や戸籍を取得するという願いがかなったとの喜びを示した。(中央社)
「特殊な貢献があった外国人」という要件が適用されて中華民国国籍を取得したスイス出身の神父、傅若望(Fr. Jean-Claude Fournier)さんは16日、中華民国の国籍証明書、定住証、身分証、戸籍名簿を受領した。

82歳になる傅若望神父は、1965年に台湾東部・花蓮県新城、秀林郷に布教活動のためやってきた。また、信用協同組合の設立を支援し、積極的に貯蓄という概念の理解を広め、地域住民が自ら或いはお互いに経済生活を改善できるよう促した。1971年には頼詔神父が創設した培徳幼稚園の運営を引き継ぎ、現在に至っている。


花蓮県は16日、新城郷にあるカトリック教会、聖若瑟堂で、「特殊な貢献があった外国人」の帰化セレモニーを行った。傅若望神父には、移民署花蓮県サービスステーションの胡朝仁主任から中華民国国籍証明書、定住証が、花蓮県民政処の蕭明甲処長から身分証、戸籍名簿がそれぞれ授与された。新城郷の何禮臺郷長は、先住民族が多く住む花蓮県ならではの贈り物として、先住民族の着るベストや栄誉郷民としてのリボンも贈られた。

傅若望神父が運営する培徳幼稚園は、通園する園児たちの9割が経済的に恵まれない家庭ということを考慮して、授業料を低く設定していることから、経営は厳しいという。しかし、今後も幼稚園を維持していくために、傅若望神父は不足分を補うため積極的に支援を募っている。スイスの友人たちに電話で資金の援助を呼びかけたり、各界からの好意や花蓮県の教育経費を受けながら幼稚園の厳しい財務状況をやりくりしている。

傅若望神父は、内政部(内政を所管する中央省庁)、花蓮県、新城郷戸政事務所(日本の市区町村役場に相当)、移民署花蓮サービスステーションのサポートに謝意を表し、「生きているうちに台湾への帰化が実現し、中華民国の国籍や戸籍を取得するという願いがかなった」との喜びを示した。

花蓮県では2017年から現在までに4人が「特殊な貢献があった外国人」という要件の適用で中華民国国籍を取得した。その4人とは、今回の傅若望神父のほか、フランス出身の劉一峰(Yves Moal)神父、潘世光(Maurice Poinsot)神父、スイス出身の雷震華(Reichenbach Edouard Charly)神父。

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