2024/05/09

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ロープレスキューの世界大会で高雄のチームが優勝

2019/06/11
ベルギー南部の都市ナミュールで毎年開催されているロープレスキューの世界大会「Grimpday」に台湾南部・高雄市の高雄縄索救援隊(KRRT)が出場し、最高得点を打ち出して優勝した。(フェイスブック「KRRT -since 2018.01.01」より)
ベルギー南部の都市ナミュールで毎年開催されているロープレスキュー(ロープを使用した救助技術)の世界大会「Grimpday(グリンプデイ)」に台湾南部・高雄市の高雄縄索救援隊(KRRT)が出場し、最高得点を打ち出して優勝した。
 
「Grimpday(グリンプデイ)」は今年で14年目を迎える競技大会で、ロープレスキュー技術のオリンピックとしての地位を形成しつつある。今年は世界各地から約30チームが出場した。高雄縄索救助隊は、高雄市消防局の特捜隊員(レスキュー隊員)を中心に、その他の県・市の消防隊員によって構成されるチーム。今月6日から8日までの3日間にわたって開催された競技で8つの関門をクリアし、最高得点を打ち出して優勝を勝ち取った。ちなみに昨年の大会では10位止まりだった。チームはこの1年間、スキルとスピードの向上を目指し、練習を重ねた。当初は学習のために交流を深めることを目的としていたが、思いがけず成績を大きく伸ばす結果となった。これは隊員たちのチームワークが十分に発揮されたことを意味している。
 
競技項目のうちの一つは、全長75メートルのロープを使ってビル20階に相当する高さを登はんすること。ビル20階と言えば、階段を上るだけでもかなり疲れる作業であり、ロープを使って登はんするのはなおさらのこと。隊長の孔垂翔さんによると、この競技はロープのマラソン競技のようなもので、登はん後に負傷者を地上から75mの地点まで引き上げなければならず、非常に体力を消耗する。しかし、高雄縄索救援隊は隊員全員が指示に従い、すべての作業をわずか42分で完了させた。なお、他国のチームは、この作業に少なくとも1時間はかかっていたという。
 
高雄縄索救援隊のメンバーは大多数が特捜隊員(レスキュー隊員)。日頃からロープレスキューの仕事を熱愛しており、休日でも地形の悪い場所を訪ねていっては、登はんや懸垂下降など難易度の高い訓練を自主的に行っている。また、ほかにも台湾中南部・嘉義県や北西部・苗栗県などの消防隊員もメンバーとして参加している。「Grimpday」は3日間開催され、6日は体力や技術に関する競技が行われた。7日は配管、壁、城、橋など4ヶ所を舞台に、8日は高架橋、ダム、学校の3か所を舞台に競技が行われた。
 
ロープレスキューは専門的な技術を必要とするもので、ロープの結び方や掛け方などを熟知していると同時に、高架橋やトンネル、険しい崖などでの事故を想定し、懸垂下降や登はんなどの訓練を行う必要がある。このため、こうしたロープレスキューのプロたちはしばしば「スパイダーマン」と呼ばれている。
 
 

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