2024/05/08

Taiwan Today

政治

海外の学者らを東沙島へ、台湾による実効支配の現状を視察

2019/06/14
海洋委員会は13日、2019年「東沙国際カンファレンス」の一環として、国内外の学者や専門家、国交樹立国の駐台大使らを南シナ海に浮かぶ東沙諸島(プラタス諸島)の一部、東沙島に招待した。(海洋委員会サイトより)
台湾の海洋政策や海上保安、沿岸管理など海洋に関する全般を担当する中央省庁である海洋委員会は13日、2019年「東沙国際カンファレンス」の一環として、海外の学者や専門家、国交樹立国の駐台大使らを南シナ海に浮かぶ東沙諸島(プラタス諸島)の一部、東沙島に招待した。東沙島において展開する海洋法と海洋政策、生態系や環境の保全、科学研究、安全保障などの豊富な成果を世界各国に理解してもらうのが狙い。参加者たちは、台湾が海洋の持続可能な開発を重視していること、これを機に国際的な海洋問題に取り組み、交流を深めたいと考えていること、今後海洋を巡るさまざまな問題や課題に対応していきたいという台湾の立場について理解を深めた。
 
東沙島に上陸したのは米国、カナダ、英国、インド、インドネシア、ベトナム、ベルギー、マレーシア、フィリピンなど海外の学者や専門家のほか、キリバス共和国の駐台大使、タイ貿易経済弁事処(=台湾におけるタイ国大使館に相当)の代表、それに台湾の中央省庁である外交部、内政部、文化部、交通部、教育部、行政院農業委員会などの関係者、台湾の学者や専門家など70名近く。
 
各国のゲストたちは東沙島にある東沙郵政代弁所(=簡易郵便局)を訪れ、本国の家族に宛ててハガキを書いて投函した。これは、中華民国政府が掲げる「郵政之所至、主権之所及(=郵政事業の及ぶところ主権あり)」の意義を示すものである。
 
東沙環礁は南シナ海の北方に位置する。環礁は満月のように円を描いている。地理的にも生態系の上でも特徴を持ち、豊富で多様な海洋生物を有する。台湾は2007年1月、この場所を東沙環礁国家公園に定めた。陸地と水域を含む総面積は約35万3,000ヘクタールで、台湾本島の面積の10分の1に達する。東沙環礁国家公園は、異なる特性を持ちながら相互依存する生態系を有している。台湾本島の沿岸にある珊瑚礁の生態系とも違い、陸地の生態系よりもはるかに複雑である。なお、東沙島は東沙環礁の西側に位置する。一年を通して海面から露出している、東沙諸島の中でも最大の島だ。
 
海洋委員会はきょう(14日)、台湾南部・高雄市にあるホテルで引き続き、2019年「東沙国際カンファレンス」の基調講演と分科会を開催している。分科会のテーマは海洋法と海洋政策、海洋の生態系、海洋産業、海洋の安全保障、海洋文化、海洋研究の6つ。参加者が幅広い知識と経験を共有することで、今後の東沙島における台湾のプレゼンス主張、生態系の保全、海洋研究などについて方向性を示す。
 

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