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プラハ・カドリエンナーレ、学生パビリオン部門で台湾の作品が受賞

2019/06/18
チェコのプラハで開催された舞台美術の国際展「プラハ・カドリエンナーレ(PQ)」の「学生パビリオン」部門で、台湾の作品『試衣間(The Changing Room)』(写真)が「The Best Student Exhibition Experience Award」を受賞した。(台湾技術劇場協会提供、中央社)
チェコのプラハで開催された舞台美術の国際展「プラハ・カドリエンナーレ(PQ)」の「学生パビリオン」部門で、台湾のチームが「The Best Student Exhibition Experience Award」を受賞した。
 
「プラハ・カドリエンナーレ(PQ)」は1967年に始まった。4年に1度開催されることから、「舞台美術のオリンピック」とも称される。国・地域単位で参加するコンペで、台湾も2003年以降、台湾技術劇場協会が「Taiwan」の名称で参加。複数の受賞経験を持つ。今年は6月6日から16日まで開催されており、台湾は「ナショナルパビリオン」と「学生パビリオン」の2部門に作品を出していた。
 
そのうち「ナショナルパビリオン」部門に出展したのは『宝島浮沈(Island Invisible)』と名付けられた作品。泥だらけの場所に、斜めに傾いた土地公廟(台湾の民間信仰の神様である土地公を祀る祠)がぽつんと立つだけだが、専用のプログラムをダウンロードしたスマホのカメラを向けると、AR(拡張現実)によって現場の画像とリンクした動画が流れる。画面を通して見ると、そこには海が広がり、海面には台湾と関係のあるさまざまな物が浮かんでいる。すると動画の中の土地公が、台湾語のセリフと「唸歌(日本の詩吟のようなもの)」によって台湾のことを紹介する、という作品だ。
 
「ナショナルパビリオン」の責任者(キュレーター)を担当した王奕盛さんは、異常気象によって世界は破滅へと向かうだろうと信じている。バーチャルとリアルが共存するテクノロジーを利用して、国際社会で台湾が置かれている状況や、台湾の存在自体について問いかけたいと考えたのがこの作品のコンセプトだと話している。
 
また、台湾北部・台北市の国立台北芸術大学劇場設計系(=学部)の江妍瑩さんなどが手掛けた作品『試衣間(The Changing Room)』が「学生パビリオン」部門に出品し、11日に行われた受賞式で「The Best Student Exhibition Experience Award」を受賞した。用意した衣装に着替えた参観者が、イヤホンを耳に付けるとシナリオが聞こえてくる。参観者はその役柄を体験できるほか、ほかの観客たちと交流できるという体験型の作品だ。
 
江妍瑩さんは、「海外の参観者は、社会的な枠組みに制限されることなく、どんな役柄でも楽しんで演じてくれた。台湾で初めて作品を展示したとき、ほとんどの人がホステスの役柄を選ばなかったのとは大きく違う点だ」と話している。
 

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