2024/05/06

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政治

新竹県、清華大学との協力でAIを活用したエコなスマートシティ目指す

2019/06/19
人工知能(AI)を活用したスマートシティを目指すため、新竹県(台湾北部)と国立清華大学(台湾北部・新竹市)の研究チームは18日、県庁舎1階で資源回収AIロボットに関する記者会見を行った。このAIロボットは現在、県庁舎内に設置されている。(中央社)
人工知能(AI)を活用したスマートシティを目指すため、新竹県(台湾北部)と国立清華大学(台湾北部・新竹市)の研究チームは18日、県庁舎1階で資源回収AIロボットに関する記者会見を行った。
 
このロボットを設計したのは同大学博士課程に在籍する楊宇軒さん。資源回収AIロボットとは、投入された資源ゴミがアルミニウム缶、ペットボトル、ガラス、紙容器のいずれかを3秒以内に判断し、分別するというもの。ゴミを正確に分別することで、清掃に必要なマンパワーと時間を削減することが出来るほか、回収したデータをビッグデータによる消費モデルの分析などに活用することもできる。
 
新竹県環境保護局は、すでに1か月間にわたり、資源回収AIロボットのテスト運用を行い、新たな画像データを大量にインプットしてきた。現在までに1万件以上の画像解析を行っている。今後は県内のセブンイレブンの店舗前にも設置して実証実験を行う。将来的には交通系ICカード「悠遊カード(EasyCard)」と連動させてキャッシュバックを行うなどして、市民のリサイクル意識を高めたい考え。また、この資源回収AIロボットは台湾での特許を取得しており、現在は海外の複数の国でも特許出願中だ。
 
このロボットを開発するきっかけとなったのは、これまで多くのマンパワーと時間がかかっていたゴミの分別作業を、AIに任せることが出来ると気付いたことだった。基幹となるシステムに1万枚以上の資源ゴミの画像をインプットさせ、分別の訓練を施した。こうしてニューラルネットワークを形成することで、1万種類以上のタイプの資源ゴミの画像を解析し、分別できるようにした。資源回収AIロボットは学習能力を備えているため、画像の撮影と分析を繰り返すことにより、解析の正確性をより高めることができる。
 
研究チームはこのロボットを開発するため、ゴミの集積場から資源ゴミを買い取り、1万枚を超える写真を撮影した。人によって習慣が違うため、ゴミを投げ入れる角度や姿勢も同じではない。このため、ロボットが正確に分別できるよう、1つの資源ゴミについてさまざまな角度から少なくとも20枚の写真を撮影する必要があったという。
 

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