2024/05/09

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雪覇国家公園の動画『聖稜樹冠』、海外で高い評価

2019/06/24
雪覇国家公園管理処(台湾北西部・苗栗県)はこのほど、雪覇国家公園の樹冠生態系をテーマにした動画『聖稜樹冠』を公開した。構想から2年かけて、ようやく完成させた。すでに海外の映画祭などで高い評価を受けている。写真は動画のワンシーン。(動画『聖稜樹冠』より、中央社)
雪覇国家公園管理処(台湾北西部・苗栗県)はこのほど、雪覇国家公園の樹冠生態系をテーマにした動画『聖稜樹冠』を公開した。構想から2年かけて、ようやく完成させた。すでに海外の映画祭などで高い評価を受けている。
 
森林において太陽光線を直接に受ける高木の枝葉が茂る部分である林冠(りんかん)、あるいは個々の樹木を指す樹冠(じゅかん)は、下層とは異なる樹冠生態系と呼ばれる特異な生態系を形成している。雪覇国家公園管理処のニュースリリースによると、樹冠生態系は非常に豊富で多様な生態系を持つが、高い場所にあることや、十分な設備がなければなかなか近づけないことから、学術的な研究や資料に限りがある。このため、長らく神秘のベールに包まれていたが、最近さまざまな撮影機材が生まれ、またツリークライミングの道具の普及により、その探索が新たな研究分野になっている。
 
雪覇国家公園管理処は2009年より樹冠生態系の研究を始めた。職員たちはまず、雪見遊憩区(苗栗県)の樹冠生態系のうち寄生植物の研究に着手した。2013年には地上から高さ15メートルの地点に、樹冠の学術研究を行うために使用するキャノピーウオークウェイ(Canopy Walkway)を設置。植物季節や昆虫など、さまざまな生物群系について研究する学者らが続々とこの分野に参入するようになった。こうして神秘のベールに包まれていた樹冠生態系の真実が少しずつ明らかになってきた。
 
雪覇国家公園管理処は2年前、民間企業に委託して樹冠生態系をテーマにした動画の制作に着手した。映像を通して、複雑に入り混じるさまざまな種の関連性や、季節ごとの変化などを記録し、樹冠生態系の生物の多様性や生命力を描き出した。動画には雪覇国家公園に広がる玉山イブキやニイタカトドマツの美しい原生林も映し出される。
 
この動画『聖稜樹冠』はすでに、米ヒューストン国際映画祭の「プラチナ・レミ・アワード(白金賞)」、米アコレード・グローバル・フィルム・コンペティションの「短編ドキュメンタリー賞」、米ベストショートコンペティションの「Award of Excellence」と「Humanitarian Award」の4つの賞を獲得している。
 
動画は現在、雪覇国家公園管理処遊客中心(ビジターセンター)で無料上映されている。
 
『聖稜樹冠』3分バージョン
https://youtu.be/sogSBbPGQI0
 

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