2024/05/07

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台仏合作のVRアニメ、仏のアヌシー国際アニメ映画祭でクリスタル賞を受賞

2019/06/25
台湾とフランスの企業が共同制作したVRアニメ『Gloomy Eyes』が国際的に評価されている。このほどフランスのアヌシー国際アニメーション映画祭VR部門で最高賞に輝いた。(HTC提供、中央社)
台湾とフランスの企業が共同制作したVR(仮想現実)アニメ、『Gloomy Eyes』の第1部『The Encounter』が世界で極めて高く評価されている。6月中旬にはフランスのアヌシー国際アニメーション映画祭(Annecy International Animated Film Festival)のコンペティションで、VR部門の最高賞である「VRクリスタル賞」(Cristal for the Best VR Work)に輝いた。
 
アヌシー国際アニメーション映画祭は世界で最も長い歴史を持ち、規模も最大の国際アニメーション映画祭で、国際アニメーション映画協会が認定する世界4大アニメーション映画フェスティバルの一つ。VR部門には世界30カ国から90作品がエントリーし、『The Encounter』は最終ノミネートの9作品の中から見事最高賞の「VRクリスタル賞」を獲得した。同作品にとって米国のサンダンス映画祭で上映作品に選ばれたこと、そして米国テキサス州での「SXSW Film Festival(SXSW映画祭)」での「最優秀ストーリーテリング賞」を獲得したのに続く栄誉となった。『Gloomy Eyes』はまた、ブリュッセルアニメーション映画祭(Anima)のVR部門でも短編作品審査員賞を受けている。
 
『Gloomy Eyes』は他の人たちとどうしてもなじめない男の子、Gloomyが主人公。村長の持ち物を盗んだことで賞金稼ぎの手を逃れるため森に逃げ込むが、その過程で知り合った女の子のNinaと純粋な恋に落ちるというストーリー。『Gloomy Eyes』は世界初の「没入型」VRアニメーション。観客は映画の場面の中を自由に歩き回れ、あたかも自分がアニメーションの世界の中にいるかのような感覚が味わえる。国際バージョンではハリウッドの俳優、コリン・ファレルさんが声を担当。中国語バージョンでは台湾の男性人気シンガー、ジャム・シャオ(蕭敬騰)が「墓守」として声の出演をしている。
 
一方、パリの「Forum des Images」が昨年始めた「NewImages Festival」はフランスにおけるVR動画の交流プラットフォーム。今年は6月19日から23日まで開催された。『Gloomy Eyes』はここでも「金頭顕奨(賞)」を受賞した。「頭顕」はVR映画を観るのに使用するVR用ゴーグル(ヘッドマウントディスプレイ)のこと。審査員団は、『Gloomy Eyes』は物語の伝え方が新鮮で、どの方向も眺められると高く評価した。
 
この作品を制作した台湾のHTC Vive Originalsで技術総監督を務める張嘉文さんは、HTCがこの合作プロジェクトに参加できたことを大変喜んでいる。張さんはまた、VRは新しいデバイスであり、メディアでもあると指摘、世界のイノベイティブなグループが共にその可能性を広げることが求められており、『Gloomy Eyes』は国際的な合作プロジェクトの成功例だと強調した。この合作プロジェクトでは第3部までの制作が決まっている。第2部と第3部は鋭意制作中で、今年のハロウィンのころには完成する見通しだということ。
 
 

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