2024/05/04

Taiwan Today

政治

蔡総統、セントルシアのデジタル・デバイド解消に意欲示す

2019/07/19
カリブ海諸国を外遊中の蔡英文総統は現地時間18日、セントルシア滞在2日目を迎えた。写真は同国のアレン・シャスネ首相と共に、「セントルシア政府ブロードバンド第二期計画(GINetプロジェクト)」始動セレモニーに出席した蔡総統。(蔡英文総統ツイッターより)
カリブ海諸国を外遊中の蔡英文総統はセントルシア滞在2日目となった現地時間18日、セントルシア国会で演説を行った。蔡総統はその後、同国のアレン・シャスネ(Allen Chastanet)首相と共に、「セントルシア政府ブロードバンド第二期計画(GINetプロジェクト)」始動セレモニーに出席した。
 
蔡総統はこのセレモニーで、「デジタル化の時代、インターネットのインフラ建設は国の経済発展を促進し、世界市場における競争力を高め、そして国民の生活の質を向上させる上で非常に重要な要素となる。台湾は2015年よりセントルシアと協力し、『セントルシア政府ブロードバンド第一期計画』を推進してきた。現在までにセントルシア国内の5つの地域、33の地点に、63の無料Wi-Fiスポットを設置している。これはセントルシアを訪れる旅客のインターネット接続の便宜を図るだけでなく、セントルシア各都市間のデジタル・デバイド(情報格差)を縮めている。また、セントルシアの国民が全世界とつながれるようにするものだ」と述べた。
 
蔡総統はまた、「台湾はこれまで、デジタル・デバイドをデジタル・オポチュニティ(Digital Opportunity)に転換すべきだと主張してきた。台湾はこれからも、台湾におけるデジタル政策の成功体験を全世界と共有していきたい」、「台湾とセントルシアは長年、さまざまなICTに関するインフラ建設を共同推進してきた。それには、国立情報通信センター、全島の全コミュニティにおける情報通信資源センターの設置、農業資源システムの確立、政府の運営機能の向上などを含む。このほか、盤石なデジタルインフラを通して、セントルシアにおける犯罪対策に協力し、公共の安全を改善してきた。台湾が確立した犯罪管理システムは、セントルシア政府と警察当局による治安維持に寄与している」として、台湾の協力の成果を紹介した。
 
蔡総統は続いてセントルシアのアレン・シャスネ首相と共に、台湾の援助で建設されたグロス・アイレット(Gros Islet)のヒューマン・リソース・ディベロップメント・センター(人材開発センター)を訪れ、プラーク(銘板)除幕式典に出席した。蔡総統は「このセンターでは、さまざまな課程を通して重要な技能を学ぶことが出来る。このセンターは将来、この地域の若者が集まり、腕を磨く場所になるだろう。センターの落成は、セントルシアの経済成長を促進し、地域文化振興と観光促進につながるだろう」と期待を寄せた。
 
同センターの建設は、台湾とセントルシアが推進する「コミュニティ発展計画」の成果の一つ。この「コミュニティ発展計画」に基づき、セントルシアではすでに各地域で治水や排水工事、歩道やバイパス道路の建設など、2,400項目以上の公共事業が完成している。
 
これらの公共事業について蔡総統は、「2万5,000人以上の雇用を創出し、セントルシアの経済発展を促進している。同時に、セントルシアが気候変動によって受ける衝撃を緩和することにもつながっている。気候変動は、台湾とセントルシアが関心を寄せる共通の課題だ」と述べた。
 
これに対してアレン・シャスネ首相は、「同センターの設立は、両国が長年取り組んできたプロジェクトの成果であり、今日ついに実現することができた。これは、グロス・アイレットならびにセントルシアの国民に大きな利益をもたらすだろう。台湾の政府がさまざまなプロジェクトを通して提供してくれる協力に心から感謝したい」と述べた。
 

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