2024/05/08

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肥満対策に最も有効な運動はジョギング、台湾大学研究

2019/08/12
台湾北部、台北の国立台湾大学はこのほど、肥満遺伝子についての研究で、6つのスポーツが肥満対策により有効であるとの結果を発表した。(中央社)
台湾北部、台北の国立台湾大学はこのほど、肥満遺伝子についての研究で、6つのスポーツが肥満対策により有効であるとの結果を発表した。約1万8,000人を対象に行ったもので、最も有効なスポーツはジョギングだった。研究結果は今月1日、米科学誌「PLOS Genetics」に掲載され、世界でも広く報道されることが期待される。
 
台湾大学公衆衛生学部は8日に研究成果を発表する記者会見を開いた。流行病学および予防医学研究所の林菀俞准教授は、肥満は多くの先進国が直面する課題であり、循環器疾患やメタボリック症候群などのリスクがあると指摘、2013年から2016年の「国民栄養健康状況変遷調査」では、台湾で過体重もしくは肥満と見られる人は人口の45.4%を占めると述べた。
 
林准教授によると、肥満はこれまでの研究で先天的な要因が40%から70%を占めるとされ、専門家は肥満の人に運動をするようアドバイスするが、どのような運動が有効かははっきり言われてこなかった。そこで、台湾大学公衆衛生学部、国家衛生研究院、台北栄民総医院の共同研究チームが、「台湾人体生物データベース」から30歳から70歳まで1万8,000人超のデータを解析。全ゲノム定型データと健康についてのアンケート、BMI値、体脂肪率、ウエスト、ヒップ、WHR(ウエスト・ヒップ比)の5つの肥満指標および18種のスポーツが肥満遺伝子に与える影響を調べた。
 
この肥満遺伝子を持つ約1万8,000人のうち運動の習慣があるのは41%にとどまった。さらに運動の習慣のあるグループを調べると、肥満遺伝子を持つにもかかわらず、6種のスポーツで肥満を防ぐことのできる可能性を発見したという。
 
肥満対策に最も効果があったのはジョギングで、過去1年間に全く運動をしなかったグループはBMI値が平均3.13増、体脂肪率は5.09%増、ウエストは7.95センチ増、ヒップは5.84センチ増だった一方、ジョギングの習慣のある人は、BMI値が平均2.11増、体脂肪率は3.89%増、ウエストは6.2センチ増、ヒップは4.54センチ増にとどまった。
 
ジョギングに次いで効果があったのは順に、ハイキング、ウォーキング、散歩、ヨガ、ダンス(社交ダンスやフォークダンス)だった。意外なことに、同様に人気のあるサイクリング、ストレッチ、水泳、太極拳、気功などはあまり効果が見られなかったという。また、ウエイトトレーニング、バドミントン、卓球、バスケットボール、テニスなどはこれを習慣的に行なっている人が少なく、分析結果は得られなかった。

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