2024/05/02

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台湾の絵本作家・郭飛飛さん、エディンバラ国際ブックフェスティバルで反響呼ぶ

2019/08/19
台湾の絵本作家である郭飛飛(Fifi Kuo)さん(写真)は英語で創作を行う絵本作家。このほどスコットランドの首都エディンバラで開催されたエディンバラ国際ブックフェスティバルに参加し、地元の読者や海外の作家たちと交流を深めた。(台北駐イギリス代表処文化組提供、中央社)
台湾の絵本作家である郭飛飛(Fifi Kuo)さんがこのほど、スコットランドの首都エディンバラで開催されたエディンバラ国際ブックフェスティバルに参加し、地元の読者や海外の作家たちと交流を深めた。
 
郭飛飛さんは英語で執筆活動を行う絵本作家で、これまでに『I can fly』や『The Perfect Sofa』などの絵本を出版している。14日と15日はエディンバラ国際ブックフェスティバルの関連イベントとして、児童向けのワークショップに参加した。郭飛飛さんは、自分が台湾からやって来たことなどを紹介した上で、ユーモアを交えながら、これまでに手掛けた4冊の絵本について読者に説明した。
 
そのうち処女作『I can fly』は空を飛ぼうとする幼いペンギンの物語。郭飛飛さんは、何ごとも簡単に諦めない勇気を持つことの大切さを子どもたちに伝えた。『The Perfect Sofa』は完璧なソファーを探しに行くという過程を通して、身の回りにあるものを大切にすることの重要性を説いている。『Everyone Can Draw』は誰でも何かを生み出す力を持っていることを伝える物語だ。そして、来春出版予定の新作『The Magic Hu』は、自分の感情をコントロールすることを学ぶ子どもと、親の愛情による力を描いた作品だという。
 
郭飛飛さんはまた、15日午後にシリアの作家Gulnar Hajoさん、ポーランドの作家Kasia Matyjaszekさんとの座談会に参加し、絵本が持つ言語や文化の壁を超える力について語った。
 
郭飛飛さんはこの座談会で、英語と中国語では全く異なる思考方法で執筆するという自身の経験を語った。その興味深い内容に、会場に集まった70名を超える聴衆から質問が相次ぎ、活発な議論が行われた。
 
エディンバラ国際ブックフェスティバルの関連イベント以外にも、郭飛飛さんは地元の読者との交流を精力的に行った。14日と16日にはそれぞれ、Far From the Madding CrowdとThe Edinburgh Bookshopで絵本の読み聞かせを行い、15日夜には地元の慈善団体「Scottish Book Trust」が開催するレセプションに出席し、スコットランドの出版業界の関係者らと交流を深めた。
 
郭飛飛さんは台湾北部・新北市の私立輔仁大学景観建築設計系(=ランドスケープ建築デザイン学科)を卒業後、英ケンブリッジスクールオブビジュアル&パフォーミングアーツ(CSVPA)で児童向け絵本の修士を取得。素朴で清々しい画風と心温まるストーリーが英出版社Boxer Booksに評価され、すでにイギリスで3冊の絵本を出版している。そのうち処女作『I can fly』はイギリスの絵本の賞「Klaus Flugge Prize」にノミネートされ、米、カナダ、ドイツ、スロベニアなどの国々に版権が輸出されている。
 
エディンバラ国際ブックフェスティバルは1983年創立。毎年世界各国から著名な小説、詩歌、絵本、音楽、歴史、経済や哲学などさまざまなジャンルで活躍する作家を招待し、数百回を超える座談会やワークショップなどのイベントを開催している。多くの読書家を引き付け、イギリス文学界にとって年に1度のビッグイベントとなっている。
 

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