2024/04/29

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政治

台湾書籍、耳で聞く本オーディオブック市場参入

2019/08/21
台湾の出版社は、国際的なオーディオブック販売企業や著作権エージェントと提携し、世界のオーディオブック市場に参入することを決定。20日に開催された提携発表会には聯経出版の陳芝宇総経理(左から2人目)、TrueLake GroupのCliff Miller会長兼CEO(中央)、オーディオブック化が決まった台湾の作家、懐観氏(右から2人目)らが出席した。(中央社)

国際的なオーディオブック販売のTrueLake GroupのCliff Miller会長兼CEOは20日、台湾を訪れ、台湾の出版社、聯経出版と海外著作権エージェントの Andrew Nurnberg Associates(ANA)台湾代表処との提携を発表した。この提携は、台湾の作家、高陽氏、張貴興氏、懐観氏らの作品の著作権をTrueLake Groupに譲渡し、世界でオーディオブックとして販売するというもの。これで、台湾で出版されている作家や作品が、オーディオブックという新たなスタイルで世界の中華文学市場に参入することになる。

TrueLake Groupに譲渡されたのは、聯経出版が出版した高陽氏(故人)の歴史小説、数々の文学賞を受賞した経歴を持つ張貴興氏の作品と、圓神出版が出版した懐観氏の恋愛ファンタジー小説のオーディオブック著作権。TrueLake Groupは、各書籍の特色に基づいてオーディオブックの出版スタイルを決定するという。

聯経出版の陳芝宇総経理(社長)は、台湾メディアの中央社の記者に対し、「台湾において、オーディオブック出版は現在、成長過程にある。台湾にはオーディオブックを扱う業者も少なく、今後大きな発展が見込まれる。その上、台湾には出版や創作の自由という環境があり、世界の中華文学読者に対して、多岐にわたる豊富な出版物を提供することができる。そのため、中華文学の作家は新たなパイプラインを得て、世界の中華文学読者へ作品を発表することができるようになる」と語った。

陳芝宇総経理はまた、台湾は創造的なコンテンツが豊富で、さらに優れた文学作品を国際市場で展開し、新たなチャンスを創出するべきだと強調した。かつてデジタル出版業界で電子書籍が大きな注目を浴びたように、今後はオーディオブック市場がさらなる関心を集めるようになるかもしれない。

TrueLake Groupは、米国、中国大陸・北京、香港に支店を持ちグローバルに展開するオーディオブックの業者。Cliff Miller会長兼CEOは、台湾文学について、「地域特有の特徴が非常に明らかだ。オーディオブック出版物の発展にはまだ及ばないが、今後、優れた作品が種々のオーディオブックとして出版され、世界中に広まってほしい」との希望を語った。

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